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デジタル機器の単価急落 ノートPCは1年で3割

» 2009年02月10日 07時00分 公開
[ITmedia]
画像 平均単価の推移

 デジタル製品の単価が急落している。BCNが2月9日に発表した1月の平均単価データによると、ノートPC、携帯オーディオ、コンパクトデジタルカメラ、薄型テレビの平均単価がそれぞれ、前年同期比1〜3割下落した。

 最も下落率が大きかったのはノートPC。前年同月から28%下落し、8万9200円となった。画面サイズが10.2インチ以下のミニノートPC台頭の影響が大きいとみられる。

 ミニノートの販売台数は、ノートPC全体の26%を占め、平均単価も4万7000円と格安。これに引っ張られる形で売れ筋のA4サイズの価格も下落しており、全体の平均単価を押し下げているという。

 携帯オーディオの平均単価は同16.9%、コンパクトデジカメは同16.1%、プラズマテレビは同15.6%、液晶テレビは同13%下落した。経済産業省が発表した機械統計の速報値によると、昨年12月時点の液晶テレビの在庫が前年同月からほぼ倍増しており、今年3月の年度末に向けて価格下落はさらに続く見通しという。

 レコーダーの平均単価は同5.2%上昇。Blu-ray Disc(BD)レコーダーの普及に伴い単価上昇が続いていたが、1月になってレコーダーに占めるBDの割合が減少。平均単価は前月と比べると1割以上急落している。

画像 販売台数(左)と販売金額。それぞれ前年同月との比較

 デジタル機器全体の販売台数は、単価下落が需要を喚起する形で伸びているという。プラズマテレビは、12月は前年同月比8.7%減だったが、1月は同21.1%増に好転。ノートPCも1月には同48.3%増となった。コンパクトデジカメと携帯オーディオも、12月は前年同月に比べ2ケタ減となっていたが、1月は増加に転じた。

 プラズマテレビ、ノートPC、携帯オーディオの販売金額は、12月に前年同月を下回ったが、1月は前年同月を上回った。ただし「悪化する経済環境の中、安定的にプラスを維持するのは難しい」とみている。レコーダーは08年5月以降、金額ベースで2けたの伸びを維持しているが、「BD比率伸び悩みや価格下落の影響が懸念される」としている。

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