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動画配信サービスのNetflix、DVDレンタル事業の分離を発表

» 2011年09月20日 08時14分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米動画配信サービス大手のNetflixは9月18日(現地時間)、DVDレンタル事業を分離し、新設の完全子会社Qwiksterに移管すると発表した。

 同社はネットでのDVDレンタル(ネットで予約したDVDが郵送され、郵送で返却する)の草分け的存在で、2003年には定額で借り放題のDVDレンタルサービスで特許を取得している。2007年に会員に対する補足的なサービスとしてコンテンツのオンライン配信サービスを開始した。現在では、コンテンツのオンラインストリーミングサービスの最大手の1つとなっている。

 同社は7月、それまで1つのプランで提供していたDVDレンタルとコンテンツ配信を分離し、システムを変更すると発表した。従来は両方のサービスを月額9.99ドルで利用できていたが、DVDレンタルのみのサービスが7.99ドルからに、コンテンツ配信のみのサービスも7.99ドルになった。結果的に実質上、5.99ドルの値上げとなり、多くのユーザーからの批判を受け、株価も急落した。

 今回の発表は、同社の共同創設者、リード・ヘイスティングスCEOが公式ブログで行っており、2カ月前の値上げは今回の分社化が理由であり、その説明をしなかったことで「大きな失敗をしてしまった」としている。

 とはいえ、値上げは発表通りに実施される。DVDレンタルとコンテンツ配信の両方のサービスを利用するユーザーに対しては、NetflixとQwiksterの双方から請求が行くことになる。

 発表の公式ブログには1万7000以上のコメントが付いており、「2002年からの御社のサービスユーザーだが、DVDレンタルサービスはキャンセルする」などの批判的なものがほとんどのようだ。

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