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オリンパス問題、FBIが捜査に乗り出す

» 2011年10月24日 17時46分 公開
[ITmedia]

 オリンパスが英子会社の買収時にファイナンシャルアドバイザー(FA)に対し総額6億7800万ドルの手数料を支払っていた問題で、英紙などが「英子会社の監査法人が、会計上の問題の恐れがあるため監査から撤退していた」と報じたことに対し、同社は10月24日、「会計上の問題から監査法人が監査から撤退した事実はない」とコメントした。米紙によると、米連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出したという。

 報道では、オリンパスが2008年2月に買収した英子会社・医療機器メーカーGyrus(ジャイラス)の監査はKPMGが担当していた。KPMGはFAへの手数料支払いに問題が生じる恐れがあると認識し、監査を降りた、という。

 オリンパスによると、09年7月に契約満了に伴い監査法人をあずさから新日本に変更しており、これに伴い主要海外子会社の監査法人も、あずさが加入しているKPMGから、新日本が加入しているErnst&Youngに変更したとしている。

 同社は、「Gyrusを含む同社グループの09年3月期の連結財務諸表は前監査法人から無限定適正意見を受領しており、決算手続きは適切に行われていると考えている」とコメントした。同社は弁護士、会計士などで構成する第三者委員会の設立を進めていると発表している。

 Reutersによると、オリンパスがFAに支払った金額は過去のM&A史上で最高額だったという。

 米New York Timesは、FBIが捜査に乗り出したと報じた。問題の核心には2人の日本人バンカーがいるとも報じている。

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