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これからのこと、インフォグラフィックスで考えよう 経産省、投稿サイト「ツタグラ」開設

» 2011年10月31日 21時53分 公開
[ITmedia]
photo ツタグラ

 日本の国内外を取り巻くさまざまな問題をインフォグラフィックス化して分かりやすく伝えるため、多彩なテーマについて広く作品の投稿を募っていくサイト「ツタグラ [伝わるINFOGRAPHICS]」を経済産業省が10月31日、公開した。

 インフォグラフィックスは「インフォメーション」と「グラフィックス」を組み合わせた造語で、数字だけでは分かりにくい統計情報などをグラフやイラストなどを使って図示することで理解しやすくする方法。急成長するネットサービスの規模感を伝えるために使われることもある

 同サイトでは、まず環境問題や働き方などの専門家が定期的にテーマ(お題)を提示し、関連した数値の紹介や、専門家が「セミナー」でテーマの内容について解説する動画などを掲載する。このお題をもとにクリエイターなどからインフォグラフィックスを募り、サイトに投稿してもらう。サイトでは応募されたインフォグラフィックスを閲覧でき、ソーシャルメディアアカウントでログインしてコメントを書き込むことができる。

 インフォグラフィックスはクリエイティブ・コモンズライセンスで投稿可能。サイトにはDISQUSを導入し、閲覧するユーザーはFacebookやTwitter、Google+、DISQUS、OpenIDアカウントを使ってコメントを書き込める。国のサイトがソーシャルメディアアカウントと連携してコメントを書き込める機能を実装するのは初という。

 現在、お題として「縮小する日本」と「エコジレンマ」が提示されている。「縮小する日本」では大野秀敏 東京大学大学院教授が「これからの日本は人口や経済が縮小していくことがほぼ確定しています。では、その環境をいかに楽しむことができるでしょうか?」、「エコジレンマ」では石田秀輝 東北大学大学院教授が「地球環境の保護をただ『叫ぶ』だけで安心してはいないでしょうか? エコジレンマという課題を前に、バックキャスト思考で未来を考える必要が出てきています」と問いを投げかけている。

 経産省は「東日本大震災の経験から、正確なデータを正しい解釈で、分かりやすく伝えることの必要性が増している。一方、クリエイターによる復興プロジェクトやメッセ―ジ発信が多く生まれ、改めてクリエイティブの力が再認識されている」として、専門家や国の持つ知識・データとクリエイターの伝える力を結びつける場にしたい考え。インフォグラフィックスの作り方を学べるワークショップなど、リアルイベントと連動させていく。

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