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「ソーシャルゲームが酷似」 KLabがクルーズを提訴、配信差し止め求める

» 2011年12月06日 16時33分 公開
[ITmedia]

 KLabは12月6日、クルーズが9月にリリースしたソーシャルゲームが自社のソーシャルゲームに酷似しており、著作権を侵害されたとして、クルーズに対しゲーム配信の差し止めと5500万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。

 KLabによると、同社は今年3月、戦国時代を舞台にしたに「真・戦国バスター」をMobage向けにリリース。クルーズも9月、人気漫画をテーマにした「チーム×抗争!ギャングキング」をMobage向けに配信開始した。

 同社は「ギャングキング」について「ゲームの機能、課金の仕組み、画面遷移の選択・配列、主要画面の表示構成、ヘルプの文章などの具体的な表現において、完全に同一であるか著しく類似する箇所が非常に多い」と主張。ギャングキングは真・戦国バスターの舞台設定を置き換えた「忠実なリメイクであると評価できる程度の極めて高い類似性が認められる」としている。

 KLabは「過去の作品を参考に創意工夫をこらして新たな作品が制作されることでソーシャルゲーム業界が発展することを願っている」が、自社作品の配信開始から半年以内に「忠実なリメイク」である作品の配信を連絡なしに開始したのは「公正な競争として社会的に許容される範囲を超えるものと判断」し、訴訟に踏み切ったとしている。

 クルーズは「訴状を受け取っていないため具体的な内容を確認できていない」としているが、「著作権侵害や不正行為をしていないと認識している」とコメントしている。

 クルーズはJASDAQ(スタンダード)上場のソーシャルアプリ開発・運営企業。KLabは東証マザーズ上場の同業。

 ソーシャルゲームをめぐっては、コナミデジタルエンタテインメントが今年9月、プロ野球ゲームの知的財産権を侵害されたとしてgloopsを提訴。グリーは釣りゲームの著作権を侵害されたとしてディー・エヌ・エーを2009年に訴えている。

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