フィンランドのNokiaが4月8日に米国で発売した「Lumia 900」の推定部品原価は209ドル――。米調査会社のIHS iSuppliが4月11日(現地時間)、分解調査の結果を発表した。
同端末は米AT&Tが2年契約付きで99.99ドルで販売しており、この試算通りであれば部品代だけで販売価格の2倍以上ということになる。Nokiaと、同社と提携する米Microsoftがスマートフォン市場のシェアを奪還するために、いかに戦略的な価格設定をしたかが浮き彫りになった。
Nokiaは10日には、Lumia 900のソフトウェアのバグの代償として、4月21日までに同端末を購入した顧客に100ドルのクレジットを提供すると発表した。
なお、iSuppliによると、2年契約なしの場合、Lumia 900の価格は449.99ドル。
iSuppliの分解調査は恒例のもので、米Appleが昨年10月に発売した「iPhone 4S」も俎上に載った。iSuppliによると、iPone 4Sの部品原価は、Lumia 900と同じ16Gバイトモデルで188ドルとLumia 900より21ドル低い。
iSuppliは、部品コストをスペック的に近い韓国Samsung Electronics製Android端末「GALAXY S II Skyrocket」と比較している。Lumia 900の部品原価はSkyrocketよりは26.5ドル低い。iSuppliは、プロセッサとメモリのコストを低くできたのは、NokiaとMicrosoftが米Qualcommと協力してプロセッサを端末に最適化した成果だと分析する。
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