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ドコモ、8期ぶり増収増益に 今期は営業益9000億円見通し

» 2012年04月27日 21時09分 公開
[ITmedia]

 NTTドコモが4月27日発表した2012年3月期(2011年度)の連結決算(米国会計基準)は、売上高に当たる営業収益が前期比0.4%増の4兆2400億円、営業利益が3.5%増の8745億円となり、8期ぶりに増収増益となった。今期はスマートフォン販売を1.5倍に拡大するなどし、引き続き増収増益を見込む。

 端末販売台数は15.9%増の2209万台となり、うちスマートフォンは882万台と前期から3.5倍に増えた。純増数は212万(10%増)で、3月には契約数が6000万を突破した。

photo 携帯電話収入と内訳の推移=決算説明会資料より

 音声収入(1兆5419億円)が減少したものの、通期で初めてパケット収入(1兆8439億円)が音声を逆転するなどした結果、携帯電話収入(月々サポート除く)は3兆4249億円億円とほぼ横ばいに。端末販売増も営業収益・利益を押し上げた。税引き前利益は5.0%増の8795億円。最終利益は5.4%減の4639億円だったが、法人税率引き下げに伴う繰延税金資産の取り崩しによる影響が410億円あり、実質的に増益基調だったとしている。

 山田隆持社長は決算説明会で「想像を上回るほどスマートフォンを購入していただき、パケット収入増と総合サービス業への発展に寄与したのでは。結果として8期ぶりに増収増益になったが、通信障害は非常に申し訳ないと思っている。スマートフォン販売拡大に十分に耐えうるネットワークを作っていくのが責務だ」と述べた。

 今期は営業収益が5.0%増の4兆4500億円、営業利益が2.9%増の9000億円を見込む。スマートフォン販売を1.5倍の1300万台に拡大し、パケット収入も2兆円台に乗せたい考え。「12年度は取り組みを加速させる年。2年連続の増収増益を達成し、成長軌道に乗せたい」(山田社長)としている。

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