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ドコモ、今期スマホ1300万台販売へ Xi比率は6割に

» 2012年04月27日 20時04分 公開
[ITmedia]

 NTTドコモは2012年度、スマートフォンを1300万台販売する計画だ。前年度から約1.5倍となる大幅増だが、端末ラインアップの拡充やLTE「Xi」の普及促進、価格戦略などで拡販を進める。

 11年度のスマートフォン販売数は前年度から3.5倍となる882万台。全体でも15.9%増となる2209万台を販売し、スマートフォン比率は約40%になった。スマートフォンの増加でパケット収入が8.8%増の1兆8439億円になり、初めて音声収入(1兆5419億円)を上回った。

photo 端末ラインアップを拡充=決算説明会資料より

 12年度は契約純増数を280万と、前年度から3割増を見込んでおり、その原動力となるのがスマートフォン販売。1300万台の目標のうち750万台をXi対応端末としたい考えだ。今年度中に下り速度を最大112.5Mbpsに高速化したサービスを開始する計画で、対応端末は冬モデルから投入する。

 端末はAndroidを中心にラインアップ拡充を進める。夏モデルはほとんどがスマートフォンとし、フィーチャーフォン(従来型携帯電話)はキッズケータイなど一部になるという。KDDIも参入したiPhoneの販売は「現状だと厳しい」(山田隆持社)と否定的な考えだ。

 端末価格面でも「例えばiPhone 4Sの16Gバイトモデルが実質ゼロ円。そういうところと同じ金額で競争したい」(山田社長)と、安価な点もアピールしていく。

 コンテンツ配信のdメニュー、dマーケットの拡充も進めていく。dメニューは現在約900社のコンテンツプロバイダが約4600サイトを展開しているが、今年度末には1000社以上・1万サイト以上に拡大を予定。dマーケットではVideoストアが今月に100万契約を突破しており、夏にアニメストアをオープンするなど、コンテンツを充実させていく。

 スマートフォンの普及による通信料増大で大規模障害が相次いだことを受け、スマートフォンの拡販に耐えうるネットワークの増強も同時に進める。「スマートフォンユーザーが5000万になってもやっていけるような対策をしたい」として無線LANへのオフロードも進め、今夏までにアクセスポイントを3万カ所に拡大。必要に応じて10万カ所程度に増やすことも検討する。

 スマートフォンのソフトウェア不具合が相次いでおり、「大変迷惑をかけて申し訳ない。スマートフォンはやはりPC。進化が早いこともあってバグが出ないように最大限努力しているが、すり抜けていくものがある。これを小さくしていきたいと努力している」とした。

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