米Appleは9月12日(現地時間)、MacとPC向け音楽管理ソフト「iTunes」のバージョン11を発表した。リリースは10月だ。デザインが刷新され、同社のクラウドサービス「iCloud」と統合されるなど、かなり大きなアップデートになった。
iCloudとの統合により、iTunes Storeで購入した楽曲を、MacやiPhone、Apple TVなど複数の端末で再生できる。再生ボタンをダブルクリックするだけで視聴できると説明しているので、iCloud上でコンテンツを再生するようだ。ダウンロードボタンも用意されており、オフラインで再生することも可能。
また、iTunes Storeから1つの端末で購入した楽曲が、iCloudを通じてすべての端末のライブラリに追加される。さらに、映画やテレビ番組の視聴では、1つの端末で見ていたコンテンツの再生を中断した場合、別の端末でその続きから再開できるようになる。
デザインも大きく変わった。ライブラリ画面で従来の左カラムがなくなり、画面上部のバーのボタンで切り替えるようになった。左端のプルダウンメニューで音楽、テレビ番組、ポッドキャストなどを選び、(音楽の場合は)中央の「Songs」「Albums」「Artists」「Genres」「Playlists」「Radio」から表示方法を選ぶ。なお、従来のユーザーインタフェースに切り替えることも可能だ。
例えばアルバム表示の場合、ジャケットを選ぶとその場でそのアルバムの詳細データが表示される。そのまま楽曲の再生もでき、アルバムデータの下にはiTunes Storeで販売しているお勧めアルバムが表示される。
楽曲の再生中に次に再生する曲を設定する「次はこちら」機能も追加された。ここでDJのように再生する曲を編集することもできるようだ。
ミニプレーヤーも新しくなった。「次はこちら」機能を使えるので、iTunesを開かなくても次に再生したい曲を設定できる。
iTunes Store、App Store、iBookstoreのデザインも刷新された。ストア上でチェックした音楽や映画の履歴を、「プレビュー履歴ボタン」で確認できるようになった。iCloudがすべての端末からのプレビュー履歴を保存するので、例えばiPhoneで試聴した楽曲をMacで購入するといったことができる。
iTunes 10で追加された音楽SNS機能「Ping」はなくなった。現行iTunesでPingを選択すると「9月30日以降は、Pingを利用できなくなります。」と表示される。
Appleによると、iTunesの登録アカウント数は4億3500万を数え、楽曲登録数は2600万を突破。サービス開始から9年間で200億曲が販売されたという。
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