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TPP交渉の公開求めるフォーラム設立 12日にシンポジウム

» 2012年12月10日 18時35分 公開
[ITmedia]

 クリエイティブ・コモンズ・ジャパンと著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム(thinkC)、インターネットユーザー協会(MIAU)はこのほど、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の公開を求める「TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム」を設立し、賛同者の募集を始めた。12日夕には公開シンポジウムを開く。

 フォーラムは、TPP自体については「ニュートラル」だが、米国が提案しているとされる知財関連条項の内容に「強い危惧を抱く」と表明。提案内容には著作権保護期間の大幅延長や著作権侵害の非親告罪化などが含まれており、「仮に導入されれば、豊かな文化の創造と情報の流通は委縮し、コンテンツ市場でも輸入超過大国の現状に固定化しかねない」と懸念する。

 TPPは秘密交渉だが、フォーラムは政府に対して公開交渉化を強く求めていく方針。もし公開されない場合は少なくとも、知財条項をTPPの対象から除くことを参加条件にするよう求める。

 12日午後6時から、東京大学本郷キャンパスで公開シンポジウムを開催。フォーラムへの賛同者を募るほか、TPPへの問題意識について、総選挙候補者の見解を広く伝えるとしている。シンポジウムには、漫画家の赤松健さんや弁護士の福井健策さん、社会学者の吉見俊哉さんなどが参加。ニコニコ生放送で中継も行う。

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