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» 2013年03月28日 16時20分 UPDATE

「警察の萎縮効果狙う」 赤松健さん、2次創作同人守るための「黙認」ライセンス提案 (2/2)

[岡田有花,ITmedia]
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 「同じ雑誌の作家同士は知り合いであることが多い。1人でもこのマークを採用していれば、警察が2次創作同人誌を摘発した後、このマークを採用している別の作家から連絡を受け、摘発された同人誌を認可すると、警察が恥をかくから、摘発しないだろう。警察の萎縮効果を狙っている」

 2次創作同人誌の海賊版を、第三者が無断でネット公開することを止める狙いもある。以前、「NARUTO」の同人誌の作家が、同人誌の海賊版サイトにアップされた自分の同人誌の削除を申し入れたところ、「あなたはNARUTOの作者ではなく権利者ではない」とはねつけられたことが話題になったが、このマークを明示した作品の同人誌ならば「作者から黙認されている」と反論でき「泣き寝入りが減る」とみる。

「段階的マーク案」もブラッシュアップ

 TPP対策として昨年から提案していた、同人誌即売会当日に限らない恒久的なマーク「段階的マーク案」も、ブラッシュアップして再提案。以下の3つのレベルに分けて提案する。

  • レベル1:デッドコピーや原作からの切り貼りでなければ、アニメ化や実写ドラマ化、ゲーム化など、勝手にマルチメディア展開をしてもOK。ただし、作者へのメールによる報告義務があり、作者が次回作を制止できる。
  • レベル2:デッドコピーや原作からの切り貼りでなければ、2次創作同人誌はエロでも何でもすべてOK。同人誌書店やダウンロード販売もOK。ただし紙やデータを使った静止画のみ。
  • レベル3:デッドコピーや原作からの切り貼りでなければ、2次創作同人誌を勝手に作ってもうけてOK。ただし直接的なエロや暴力など、原作の掲載誌の基準を超えるような表現は認められない。その判断は、同人作家か即売イベント運営側が負う。

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 赤松さんが提案するこれらのマークは、TPP参加に伴う著作権非親告罪化に対する「ディフェンス」で、防衛的なもの。これに加えて、議員に対するロビイングなどを行い、「2次創作文化を継続できれば」と話す。

 赤松さんとともにイベントに登壇したクリエイティブ・コモンズ・ジャパンの常務理事で弁護士の野口祐子さんは、「確かに、クリエイティブ・コモンズは漫画で採用されないと普及しない」と認め、「日本は漫画のクリエイター層の厚さが群を抜いており、その原点に、自分で描くことがある」と指摘。「海外にはまだ理解されない考え方かもしれないが、日本から発信していくのは面白いので検討したい」と話した。

 CCをサポートする方針を表明している文化庁著作権課の山中弘美 著作物流通推進室長は、「このようなライセンスがCCライセンスに入ると、2次創作など日本独自の文化に大きな後押しとなるのでは」とエールを送った。

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