米Yahoo!は5月20日(現地時間)、ソーシャルブログの米Tumblrを約11億ドルの現金で買収することで合意に達したと発表した。取引は2013年下半期中に完了する見込み。
Tumblrは独立した子会社として、ブランドやサービス内容を含め、すべて従来通りの運営を続けるとしている。Tumblrのデビッド・カープCEOは公式ブログで「Tumblrが紫(Yahoo!のコーポレートカラー)に染まることはないし、本社を移すこともしない」と宣言した。
Tumblrは2007年創業のニューヨークに拠点を置く非公開企業。ブログやミニブログ、SNSなどを融合したサービスを提供している。1億500万のブログをホスティングし、月間ユニーク訪問者は3億人以上。
この買収により、Yahoo!は500億以上のブロク投稿をメディアネットワークに迎え、Yahoo!への月間ユニーク訪問者数が50%増の10億人以上になるという。一方のTumblrはYahoo!のパーソナライズ技術および検索インフラを獲得する。これにより、Tumblrのユーザーは従来より好みに合ったブロガーやコンテンツを見つけ出せるようになるとしている。
さらに両社は、ユーザー体験を拡張する広告機会を共同で構築する計画という。
Tumblrのトップページは発表後も特に変わらないが、Yahoo!は公式ブログをTumblrに移動させた。
Yahoo!のマリッサ・メイヤーCEOは公式ブログで「TumblrとYahoo!はユーザーとデザインに集中することでインターネットを究極のクリエイティブなキャンバスにし、世界中を毎日楽しませ、触発するという共通の目標を持っている」と語った。
Yahoo!はメイヤー氏のCEO就任以来、17歳の青年が開発した急成長中のニュース要約アプリ「Summly」をはじめとする多数のモバイルおよびソーシャル関連企業を買収し、企業体質の変換を図っている。
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