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“3Dフードプリンタ”プロジェクトにNASAが出資

» 2013年05月22日 16時26分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 火星への旅など、長距離宇宙旅行中に飛行士の食生活を豊かにする3Dプリンタシステム──。米SMRCがNASAの中小企業向け出資プログラムにこのような企画を提案し、NASAに採用された。米QUARTZによると、同社はこのフードプリンタのプロトタイプを製造するための資金としてNASAから12万5000ドルを獲得した。

 同社がNASAに提出した企画案によると、このプリンタは3Dプリント技術とインクジェット技術を使い、インクジェットカートリッジに乾燥したタンパク質や脂肪などの主要栄養素や香料などをセットし、例えばピザなど、様々な形や食感の食べ物を出力する。各種栄養素などは滅菌の乾燥したコンテナに保存して直接プリンタに供給するので、長期保存が可能だ。栄養素はプリンタヘッドで水や油と混ぜられる。

 このプリンタは宇宙旅行だけでなく、人口爆発によって近い将来起きるとみられる世界規模の食糧難にも役立つとしている。

 以下の動画は、2012年11月に同社が公開した3Dフードプリンタのプロトタイプでビスケットにチョコレートクリームをトッピングしている様子だ。

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