「ちょっとした計算ミスです(ほんのちょっと)。で、その数兆ドルで何します?」
米Amazon Web Services(AWS)のコスト管理ツールにバグが発生し、利用者に最大1000兆ドル規模の誤った請求見積が表示された問題で、AWS公式Xアカウントが日本時間の7月18日早朝にこう投稿し、「冗談で済む話ではない」と批判が殺到した。
同18日夜、AWS日本法人の久保隆宏氏(piqcy/@icoxfog417)がXで、「あり得ない投稿なので社内でエスカレーションします」と表明し、その後実際に報告したという。日本語圏では久保氏の対応に好意的な反応が広がった。
発端は7月17日未明(米太平洋時間、以下同)に発生したコスト管理ツール「Cost Explorer」のバグだ。単価設定の誤りにより、月30円程度の利用者に25億ドルの見積が届くなど、桁違いの金額が表示された。
高額な見積もりを受け取ったユーザーの中には、アカウントが不正アクセスされた可能性を疑い、リソースを全て削除した人もいるなど、混乱が拡大した。
AWSはその後「実際の請求額には影響しない」と説明。17日にバグの原因を特定し、18日午前、修正済みの数値を反映して問題を解決したと発表した。
一方で、火種となったのはその渦中のAWS公式Xアカウント(@awscloud)の18日の以下の投稿だ(原文は英語)。
「タイプミス注意:今日、一部の顧客に1000兆ドル規模のAWS請求見積が表示されました。当社側のちょっとした計算ミスです(ほんのちょっと(顔文字))。現在修正中です。お客さま側での対応は不要です。混乱をおかけして申し訳ありません。で、本当に聞きたいのは:その数兆ドルで代わりに何をしますか?」
この投稿は、異常な請求額を「タイプミス注意」「ちょっとした計算ミス」と軽く扱った上、末尾に“大喜利”を導こうとする質問を添えたものだ。
これに対し、一晩中対応に追われたユーザや不正アクセスを疑ったユーザーから「配慮に欠ける」との声が上がり、「アカウントを解約した」と宣言する人も現れるなど、批判する批判する声が相次いだ。
この投稿を引用し、内部から声を上げたのがAWS日本法人の久保氏(生成AI・機械学習分野のデベロッパーリレーションズ担当)だ。
久保氏は、情報漏えいを心配した利用者や、予算アラートで対応を強いられた利用者がいることに言及し、「セキュリティが最優先のAWSとしてポリシーに沿わない発信」と指摘し、「不快な思いされた方に大変申し訳ないです」と誠実に謝罪。その後実際にエスカレーションしたという。
この投稿は多くの「いいね」を集め、日本語圏では「エスカレーションありがとう」といった反応が相次いでいる。
AWSはその後、問題の解決を発表し、利用者に改めて謝罪した。久保氏によると、自身だけでなく日本国外を含む複数のAWS社員が社内でエスカレーションし、その結果として公式投稿が出たという。
【訂正:2026年7月19日午前8時20分 見出しを一部修正しました】
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