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LTEエリア競争は「auが断トツで勝てるのでは」──KDDI 田中社長 その理由は「新iPhone」(2/2 ページ)

» 2013年09月02日 17時46分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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ドコモ参入にも万全

 NTTドコモのiPhone参入の可能性がしきりに報じられているが、「われわれはドコモがiPhoneを発売することを前提に準備している」と田中社長。次期iPhoneの詳細についての質問には「勘弁してください」と苦笑しつつも、「(総販売台数の)2〜3割ならやります、なんて言えないから」などと、iPhone販売に関するドコモ幹部の発言を揶揄(やゆ)する余裕もみせた

 次期iPhoneは、ソフトバンクが進める「TD-LTE」(AXGP)にも対応する可能性が取りざたされている。田中社長は「もしそうなるならば、対抗軸が増えて面白いのでは」と余裕の構えだ。

 ドコモ、ソフトバンク、KDDIと3キャリアからiPhoneが出る三つどもえになれば、キャリア間での競争軸は「ネットワークとキャリア独自のサポートサービスになるだろう」とし、その両方に自信をみせた。

パケ詰まりは「ほぼ解消」

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 4〜5月にかけて起きた大規模なLTE通信障害の対策は、前倒しで進んでいるという。ソフト/ハードの品質向上は8月までに前倒しで実施。障害の原因となった「MME」(Mobility Management Entity)と呼ばれるLTE基地局制御装置の数は3倍の60台に増設し、引き続き増強しているほか、検証・訓練環境の整備も続け、フェールセーフの体制を整えてきた。

 iPhone 5で指摘されてきた「パケ詰まり」も「ほぼ解消したはず」という認識だ。「パケ詰まりは、電波が来ているのにパケットの流れがいまいち良くない状況と理解している。去年のiPhone 5ローンチ時からしばらくは、データが流れにくかった。いろんな問題があり、1つ1つ対処した。現実的にはほとんど解消していると理解している」

 ただ、「一部の3Gエリアはデータが流れにくくなっている」と認め、「セクターごとに対処をしていくつもりだ。仮に問題があれば、コールセンターなどにお問い合わせいただき、エリア対策進めたい」としている。

屋内やイベント会場でのつながりやすさも向上

 地下鉄車内などの移動中のエリア対策や、コミケ、花火大会など人が密集するイベント会場でのつながりやすさ向上にも注力している。イベント会場では、ユーザーがTwitterに発信したつながりやすさに関するコメントなどを拾い、きめ細かく対策を行ってきたという。「事業者目線でカバー率ナンバーワンなどと言ってもあまり意味がない。高速移動中や屋内、地下街、イベントなどで最も評価いただけるよう頑張っていきたい」

 9月1日からは、auの「つながる力」をPRするテレビCMを展開。LTEのカバーエリアや屋内、移動中のつながりやすさをアピールしていく。

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