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iPad Airの製造原価は第3世代iPadより42ドル低い──IHS iSuppli調べ

» 2013年11月06日 07時57分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Appleが11月1日に発売した新iOSタブレット「iPad Air」に採用された技術は高度なものだが、その製造原価は、昨年3月に発売された第3世代iPadとも呼ばれる「iPad」の製造原価より抑えられている──。米調査会社のIHS iSuppliの調査結果を米AllThingsDが紹介した。

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 IHSによると、16GバイトのWi-Fiモデルの製造原価は274ドルで、第3世代の同じモデルより42ドル安いという。販売価格は、第3世代が4万2800円(発売当初)、iPad Airは5万1800円だ。なお、IHSは第4世代iPadについては調査していないため、第3世代との比較になっている。また、同社の価格分析は部品と製造コストのみを対象としており、研究開発費、ソフトウェア、ライセンス料などは含まれない。

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 Airの特徴である軽量薄化に最も貢献しているディスプレイ部分のコストは133ドル(ディスプレイが90ドル、タッチスクリーンのパーツが43ドル)で、第3世代の127ドルより高くなった。ディスプレイ部分について米MacRumorsは、iPadとして初めて「IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素で構成されるアモルファス半導体を使う液晶ディスプレイ)」を採用したと指摘している。

 バックライト用のLEDライトの個数が第3世代の84個から36個に減ったことも、軽量化とバッテリー持続時間の改善、コスト削減に貢献している。IHSは従来より強力なLEDを採用したことと、光学フィルムを薄いものにしたことでライトの個数を減らせたとしている。

 ディスプレイ部分は従来より高くなったが、A7プロセッサやその他の部品のコストを削減したことで全体的な製造コストが低くなったとIHSは説明している。

 詳細な分析結果はIHSから6日に発表される見込み。

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