ソニーは1月20日、テニスのショットをリアルタイムに解析し、スマートフォン上でデータを表示するラケット装着型小型センサー「Smart Tennis Sensor」を5月下旬に発売すると発表した。オープン価格で、実売予想価格は1万8000円前後。テニス好きのエンジニアのアイデアを、社内テニス部のメンバーの参加で愛好家の視点から実現したという。
テニスラケットのグリップエンド部に装着して使用する、直径31.3ミリ・重さ約8グラムの小型センサー。専用アプリをインストールしたスマートフォンやタブレットとBluetoothでワイヤレス接続し、プレイヤーの各ショットのスイング速度や回転、ボールを捉えたラケット位置などをリアルタイムに表示する。プレイ履歴は日ごとにまとめられ、総ショット数や「フォアハンド」「ボレー」などのスイング種別のデータを参照することもできる。
映像を撮影しながらデータを取得すれば、一打ずつのデータと同時に自分のプレイを客観的に見返せる。「フォアハンドのみ」「サーブのみ」などスイング種別に抜き出してダイジェスト再生することも可能だ。
使用には、対応ラケット(YONEX製「VCORE Tour G」「VCORE Xi 98」「VCORE Xi 100」「EZONE Ai 98」「EZONE Ai 100」「EZONE Ai LITE」)と専用アプリ(iOS/Android、無料)が必要。
ボールがラケットに当たる振動解析の技術は、オーディオ機器開発などで培った音響解析技術のノウハウを応用し新たに開発。センシング技術やセンサー自体の小型化、加速度やジャイロを利用したモーション解析など、ソニーの持つあらゆる技術を組み合わせて製品化に至ったという。
開発のきっかけは、同社のテニス好きのエンジニアの「こんなのがあったら便利」という思いつき。ソニー社内のテニス部のメンバーを中心に、「スキルを問わず、楽しく技術向上に取り組める」ことを念頭に置いてプレイヤーの立場で機能を吟味し、約3年の月日をかけて開発した。
今後は、テニス以外のスポーツへの応用のほか、複数のセンサーを利用して試合全体をより広く把握する応用的な分析にも取り組みたいとした。
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