「ドローンは気球より耐久性があるし、位置を正確にコントロールできる」──。米Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏は3月28日(現地時間)、前日に発表した無人機と衛星で構築する次世代インターネット網構想についての説明文でこう説明した。
名前こそ出さないものの、これは米Googleが昨年6月に発表した次世代インターネット網構想「Project Loon」の気球を指しているとみられる。
両社はそれぞれ、現在インターネットにアクセスできない地域の“残りの50億人”のためのインターネット網を提供するプロジェクトに取り組んでいる。
Facebookの構想は、無人機(ドローン)、低軌道衛星、FSO(自由空間光通信)を使って接続環境を構築するというものだ。
人口密度が低い地域では低軌道衛星(400〜600キロ上空)を、比較的高い地域ではドローン(20キロ上空)を配備し、地上の無線通信基地局と接続して無線インターネット網を展開する。同社は将来的には静止軌道衛星(3万5786キロ上空)による人口過密地域向けインターネット網も構想している。
一方、米GoogleのProject Loonは、特殊なアンテナを搭載した複数の気球を上空18〜27キロに飛ばし、気球同士と地上に設置したアンテナとを接続することでインターネット網を構築するというものだ。こちらは成層圏の風を利用して位置をコントロールする。Googleによると、気球の高さを調節して風の流れをつかむことで適切な位置に気球を配備できるという。1つの気球の滞空時間は100日程度だ。既にニュージーランド上空での実験が行われている。
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