夜の学校、夜の公園、夜のプール――普段見慣れているものでも、夜の空気の中では雰囲気が変わってドキドキしますよね。新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)では「夜の水族館」をたっぷり楽しめる「ナイトアクアリウム」を11月30日まで開催しています。世界で初めての水槽をスクリーンにした3Dプロジェクションマッピング、たくさんの魚とCG映像の神秘的な融合――夏の江ノ島に、見に行ってきました。
「ナイトアクアリウム」は新江ノ島水族館のオープン10周年を記念した企画。広報担当の井上麻子さんによると、「10周年なので何か特別なことがしたい。大人から子どもまで楽しめて、海や生き物に興味を持ってもらえるものを」と考え、プロジェクションマッピングに決めたそうです。
にぎやかで明るい水族館の館内は、午後5時を境に空気が一変。照明は落ち、LEDライトが灯り、落ち着いた夜の空間に変わります。
エントランスからいきなり映像でお出迎え! 泡に包まれたり崩れ落ちたり、凹凸のある岩だからこそ映えるリアリティある映像が約1分間流れます。水槽でプロジェクションマッピング! と思って訪れたので、いきなりでびっくりしました。リーフレットを見ているとまだまだあるみたい……期待が高まります。
展示コーナーの廊下には、足元に光る波が押し寄せる「生命の波」のコーナーが。まるでガラスの向こうから溢れてきているようで不思議な感覚です。人のいる場所を感知して“夜光虫”が足元に集まってくるのがきれいです。
子どもたちがぴょんぴょん飛び跳ねて楽しんでいるけど何が? と思うと、ここにもマッピングが。「海中生物との戯れ」ではフグの仲間「ウミスズメ」が目の前を歩く人に着いてきます。跳ねたり回ったり、ついなでたくなってしまうコミカルな動きがかわいいです。
一番の見どころの大水槽マッピングに行く前に館内の展示を少し紹介しましょう。まずはこちら、4月から世界で初めて展示がスタートした生まれたての「しらす」です。
湘南の名産品と言えば生しらす――ですが、実はこの魚が実際に泳いでいる姿が見られることはほとんどありません。衝撃や環境変化に弱く、すぐに死んでしまう全長数ミリの小さな小さな魚。この状態での展示には大変な努力があったそうです。写真だと何もわかりませんが(すみません)、銀色の小さな魚の大群がゆらゆらしている様子がばっちり分かります。ぜひ現地で見つめてきてください。
続いては外のテラスの「ウミガメの浜辺」。夕方から入館すると、夕日の落ちる湘南のビーチが目前に見えてリゾート気分です。海だー! とつい叫んでしまうくらい気持ちいい!
4月にオープンしたこのコーナーでは、相模湾で見られるウミガメのうち、アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの3種類が泳いでいます。な、なんか、想像よりすごく……かわいいです……。えっ、私こんなにカメ好きだったっけ? と思うくらい、のんびりした姿を見てるだけで楽しめます。ウッドデッキのスロープを昇り降りしながら好きな角度でお気に入りのカメをウォッチできますよ。
冬場も水温を保ち、通年屋外で飼育するそう。飼育プール内には砂浜も設置されていて、そのうちここに産卵する子も出てくるかも……? とのことです。楽しみですね。
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