NECと講談社は9月24日、印刷物や電子書籍、Webページなどに展開できるXML形式の汎用テキストデータを生成する原稿作成・編集ソフト「スマート・ソース・エディター」(SSE)を共同開発したと発表した。
講談社校閲局が培ってきたノウハウや知見と、NECの日本語解析エンジンを組み合わせ、校正支援、自動ルビづけ機能なども搭載。講談社監修の用字用語データベースも反映し、文書ルール上の誤用や言葉使いの揺れなども確認できるため、校正・校閲業務の品質向上にもつながるという。
これまでDTPソフトを使って紙書籍のデータを作ってきたが、文庫化や電子書籍化のために書き出すと文字化けや脱字が発生し、校正作業で手間や費用がかかっていたという。SSEを使い、相互利用できるテキストデータを生成することで、電子書籍の同時刊行などのマルチ展開もローコストにできるようになるとしている。印刷各社の既存のDTPソフトとも親和性があり、作業フローには影響はないという。
講談社内で試験的に導入し、8月末までに186作品で展開してきた。このたび本格導入を始めるとともに、文書コンテンツの編集現場だけでなく製版・印刷の制作現場でも広く使えるツールとなることを目指し、研究開発を進めていく。
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