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ドコモ「5G」屋外で4.5Gbps通信に成功 2020年7月までにサービス提供へ

» 2015年03月02日 16時48分 公開
[ITmedia]

 NTTドコモは3月2日、第5世代移動通信方式(5G)の屋外実験で、受信時4.5Gbps以上のデータ通信に成功したと発表した。2020年7月の東京オリンピックまでに5Gサービスの提供を目指す。

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 スウェーデンEricssonと共同で2月、神奈川県横須賀市で、屋外に設置された基地局(光張り出し構成)と測定用車両に搭載した移動局装置(携帯電話機に相当)を使って実験。15GHz帯の高周波数帯を用いて、最大受信速度4.58Gbpsのデータ通信に成功した。

 また、さらに高い周波帯であるミリ波を活用し、屋内で5Gの移動通信を行う実験をフィンランドNokia Networksと共同で実施。鋭い指向性を有するビームを用いて移動局装置に向けてスポット的に電波を送信し、利用者を追従する「ビーム追従機能」を活用し、小型基地局装置と歩行速度で移動する移動局装置との間で、70GHz帯を用いた受信時2Gbps以上の無線伝送に成功した。

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 6GHz以上の高周波数帯の電波は減衰が大きく遠くまで届きにくいことから、移動通信サービスでの利用が難しいとされてきたが、5Gの実現でより多くの周波数帯域幅が必要となるため、ドコモは高周波数帯の活用に向けた技術検証を行っている。

 ドコモは昨年、仏Alcatel-Lucent、Ericsson、富士通、NEC、Nokia Networks、Samsung Electronicsの6社と5Gに関する実験協力に合意しており、今後もさらなる検証を進めていく。

 今回の実験成果は、3月2日にスペイン・バルセロナで開幕した「GSMA Mobile World Congress 2015」のドコモブースで紹介する。

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