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4月22日「こと座流星群」極大 春の星を楽しむ

» 2015年04月16日 16時24分 公開
[日本気象協会 tenki.jp(http://www.tenki.jp/)]

 4月、今年2番目の流星群「こと座流星群」がやってきます。極大は22日の深夜から明け方。観測期間は15日〜25日の間、その間19日に新月を迎えますので月明かりが少なく朧(おぼろ)な空に流星を観ることができそうです。流星群を中心に、春の星空の楽しみをご紹介いたします。

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こと座流星群の特徴と観測の目安は

 春の夜空は「朧(おぼろ)」と言うように、ベールをかぶせたような柔らかな闇です。そのためか、この時期の流星群の観測は数が少ない(1時間当たり5〜10個)ことが特徴となります。

 とはいえ、ときおり突発的に流星数が増加するのも、こと座流星群の特徴の一つです。国内では1945年に1時間あたり約90個の記録があり、海外では1922年、1946年、1982年などに流星数の増加が観測されています。

 冒頭にも記したように、今年は新月の前後に観測ができ、極大の22日は新月(19日)の3日後ですので、もしかしたら……と期待がふくらみますね。

 こと座にある放射点が空高く昇る4月22日午後11時頃から翌朝までがおすすめの観察時間帯です。週の半ばではありますが、眠りにつく前に空を見上げる、または早起きして空を眺めるのも一興ですね。

春の夜空の楽しみは他にも

 4月の夜空の楽しみは他にもあります。流星群としては、こと座流星群と入れ替わりに25日〜5月の中旬まで「みずがめ座η(イータ)流星群」が観測できます。極大は連休後半となり、観測できる数も少ない地味な流星群ではありますが、日本では空が白み始める前、午前2時〜3時くらいの約1時間の限定で現れる流星です。

 流星群だけではなく、4月の夜空にはいろいろな出来事が現れます。上旬に皆既月食があったことは記憶に新しいと思いますが、20日過ぎから楽しみなのが、宵の明星(よいのみょうじょう)・金星です。

 西の空に太陽が沈んだあとの青から藍、黒へと進む空に現れます。特に、21、22日は金星と月が寄り添うように低い西の空にきらめきますので、ぜひ仕事帰りや買い物帰りに眺めてみてください。

北の空に北斗七星、南の空には

 さらに、春の星空で欠かせないのは「北斗七星」と「うみへび座」です。

 北斗七星は北の空に、うみへび座は南の空に眺めることができます。特に、うみへび座は88ある星座の中でも、最大の面積を誇る中、頭の先からしっぽまですべてが現れるまでに約7時間も要する細長い星座です。他の季節には星座の一部が地面に沈んでいることがあるため、全体を眺めるには春が最もよい季節と言われています。

 冬の澄み切った空とは違い、春の星は、水分を含んだ夜空の潤いを受けて、しきりにまたたくと言われ、「春星(しゅんせい)」とも呼ばれています。ぜひ、宵と闇、そして明けきらぬ空に「春星」を探してみませんか。

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