「大きさ、価格帯、そして初のLTE対応と、申し分のないタブレットを提供できるようになった」――日本マイクロソフトの樋口泰行社長は5月19日、オリジナルWindowsタブレット「Surface 3」を6月19日から国内販売すると発表した。法人向けにはWi-Fi/LTEの両モデルを、個人向けには当面LTEモデルのみを提供していく。
Surface 3は、OSにWindows 8.1、CPUにクアッドコアAtom x7-Z8700(最大2.4GHz)を搭載。従来のSurface RT/2と異なりフルバージョンの各種Windowsソフトを利用でき、今夏公開予定のWindows 10へのアップデートにも対応する。価格は個人向けが8万1800円から、法人向けが6万8800円から(いずれも税別)。
10.8インチ(1920×1080ピクセル)の10点マルチタッチディスプレイを搭載し、オプションのタッチペン(5980円)での手書き入力も可能。フルサイズのUSB 3.0×1ポートを備えるほか、本体と組み合わせて使えるキーボードカバー「Type Cover」(1万5680円)やドッキングステーション(2万3680円)も用意する。
本体サイズは約187(縦)×267(横)×8.7(厚さ)ミリで、Wi-Fiモデルの重さは約622グラム(LTEモデルは約641グラム)。約265グラムのType Coverと組み合わせた際の重量は887〜906グラムとなる。
「PCとしても使えるタブレットこそが真のタブレットであり、その他のタブレットはいわば“タブレット未満”と考えている。ただし従来は、PCの機能があるゆえに大きく重かった」と樋口社長。Surface 3は「大きさ、価格帯、そして初めてのLTE対応ということで、申し分のないタブレットを提供できるようになった」とアピールする。
海外ではWi-Fiモデルのみを一足先に発売していたが、日本では「世界で初めて」LTEモデルを提供。販売はソフトバンクモバイルが行い、一括購入のほか割賦プランなど各種キャンペーンを展開する。「ソフトバンクモバイルと戦略的なパートナーシップを組み、密にこの製品をドライブしていく」と樋口社長は話す。
個人向けにLTEモデルのみをラインアップした理由について、「特に日本はLTEのカバー範囲が広く、Wi-FiとLTEを組み合わせて使っていただきたい。したがって個人向けにはまずLTEモデルだけを提供していく」と日本マイクロソフトの三野達也氏は話す。個人向けWi-Fiモデルについては「今のところ提供予定はない」とした。
Y!mobileが提供するLTEプランの回線料金は、購入後3年間が月額3696円、4年目以降は月額4196円(税別)で、月間7Gバイトまでの高速通信が行える。このほか、ユーザーがY!mobileで契約しているスマートフォンとSurface 3で通信量を分け合えるシェアプランなども用意する。
端末は「SIMフリー」としながらも、LTEバンドの対応状況は「ソフトバンクモバイルのネットワークのみ」で検証しており、国内では2.1GHz/1.7GHz/900MHz帯のみに対応。NTTドコモやKDDIなど他社が対応するその他周波帯域では「動作しない」(ソフトバンクモバイルのエリック・ガン専務執行役員)としている。
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