富士ゼロックスと慶応義塾大学は7月12日、立体物の内部構造や色、素材などを従来よりも高い表現力で出力できる3Dプリント用データフォーマット「FAV」(FAbricatable Voxel)を共同で開発し、Webサイトで仕様を公開したと発表した。
従来のデータフォーマットは、立体物の内部構造、カラーや材料などの情報を細かく保持できなかった。そうした立体物を3Dプリンタで出力するには、入り組んだ構造別にCADで設計し、専用のソフトウェアで色や材料を割り当てる――など、複雑な工程が必要だったという。
FAVは、立体物の基本要素であるボクセル(ピクセルの3次元版)でモデルを表現。一つずつのボクセルに色や材料などの情報を付与するため、サーフェスモデルで使われる三角形ポリゴンに比べて、高い表現力が得られるという。
同大学の田中浩也教授による3Dデータ処理ソフトウェアのノウハウと、富士ゼロックスの画像処理技術を活用。内部構造や色などの情報を保持でき、複雑な工程を経ずに出力が可能になったとしている。
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