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アメリカ・インディアナ州に住む「マストドン」に会ってきた太田智美がなんかやる

» 2017年05月02日 16時00分 公開
[太田智美ITmedia]

 日本で流行中のSNS「Mastodon」(マストドン)。MastodonはオープンソースのSNSで、500文字までのテキストや画像をTwitterのように「トゥート」(投稿)できる。

 Mastodonといえば、ゾウのような、マンモスのような、あの動物の絵がインスタンスの表紙を飾ることでも知られているが、実はそのマストドンに会える場所がある。東京・上野にある国立科学博物館だ。

 マストドンとはどんな動物だったのか。アメリカ・インディアナ州に住んでいたとされる「アメリカマストドン」に会ってきた。


マストドン 国立科学博物館に展示されている「アメリカマストドン」

 国立科学博物館(地球館)の地下2階は、「地球環境の変動と生物の進化 −誕生と絶滅の不思議−」をテーマにしたフロア。マストドンはその中の「陸上を支配した哺乳類」のうちの「重量型の哺乳類」に分類されている。

 展示されているのは、化石から複製された「アメリカマストドン」で、大きさは2.5〜3メートルほど。アメリカマストドンの化石記録は、鮮新世(地質時代の1つ。約500万年前から約258万年前までを指す)から1万年前まであり、生存期間が500万年近くあることから「長寿の種」とされている。地質時代、ゾウ類は南極とオーストラリアを除くすべての大陸に生息していたが、現在生き残っているのはアフリカゾウとアジアゾウだけだ。

 いくつかのグループにわかれて進化・繁栄したゾウ類だが、アメリカマストドンは「長鼻目」「マムート科」。ゾウ類の中では比較的「原始的」な特徴を残しているという。

 その特徴の1つが歯。マストドンは数多くの臼歯が並んでギザギザしている。ゾウ類はたくさんの植物を食べるため、歯のすり減りに対抗するために徐々に臼歯の数を減らし1つ1つを大きくしていった。ところがマストドンの歯をみると、まだギザギザと臼歯が並んでおり「原始的な特徴」が見て取れる。


マストドン マストドンの歯。ギザギザしていることが分かる

 また、鼻にもその原始的特徴は現れている。そもそもゾウ類は、大きな頭や重く巨大な牙を支えるために首が短くなった。しかし、それでは水を飲んだり食べ物を食べることができないため鼻を長く進化させたと考えられているが、マストドンの鼻はそこまで長くはない。

 肉食動物から身を守るために体を巨大化させたゾウ類は、その巨大な体を維持するために歯や鼻が変化させていったのだ。

 マストドンの食べ物は、マツの針葉やマツカサ(松ぼっくり)など。多様な植物を食べていたことが胃の内容物から分かっており、草原より森林を好んで生息していたそうだ。


マストドン (手前)コロンブスマンモス、(奥)アメリカマストドン

マストドン

マストドン

マストドン

 マストドンの生態を勉強したところで、今日もパオパオしたいと思う。

太田智美

筆者プロフィール

プロフール画像

 小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入。小・中・高とピアノを専攻し、大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業。その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し修了した。

 大学院を修了後、2011年にアイティメディアに入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営・記事執筆などに携わり、2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属。プライベートでは2014年11月から、ロボット「Pepper」と生活を共にし、ロボットパートナーとして活動している。2016年4月21日にヒトとロボットの音楽ユニット「mirai capsule」を結成。

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