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「ポッドキャストの父」がマストドンを活用してたマストドンつまみ食い日記

» 2017年05月14日 21時32分 公開
[松尾公也ITmedia]

 アダム・カリーは元MTVのVJでその後も人気パーソナリティーだったが、2000年代にブログ創始者の1人であるデイブ・ワイナーとともに、音声とテキスト情報を合わせた番組をフィードするという仕組みをポッドキャストとして普及させた。

 彼はこのことから「Podfather」、ポッドキャストの父と言われている。

 そのアダム・カリーが、PC Magazine、PC WEEK、MacUser、eWEEKとこの四半世紀テクノロジー業界のご意見番を続けているジョン・C・ドボラックと組んで、「No Agenda」というポッドキャスト番組をやっている。

photo No Agenda

 ぼくはPC Magazine(日本ではパソコンマガジン)、PC WEEK、MacUserのそれぞれの日本版の編集部に在籍し、PC WEEKとMacUserではドボラックの連載コラムの編集作業をしていたので、会ったことはないけど親しみのある人物(中身は攻撃的なんだけど)。MacUserのときの連載名「ドボラックの新世界」はぼくがつけたものだ(知らないよね)。

 この2人が組んでやっているNo Agendaは米国の人気ポッドキャスト番組というのは知ってたのだが、専用のマストドンインスタンスがあることは、ドボラックが書いたPC Magazineのコラムで初めて知った。

 米国のテックメディアMashableは最初はマストドンをTwitterの後継と持ち上げ、その後ででも絶滅するだろうというコラムを掲載した。上げて落とすってやつだ。ドボラックのコラムはそれに対する返答だ。まあ、どう考えてもドボラックが書いてる内容がまともだ。

 No Agenda Socialには約2900のユーザー数。世界で21位。タイムラインをざっとみた限りではそれほど活発ではないようで、アダム・カリーのファンコミュニティーといった感じだ。

 ポッドキャストでインスタンス立ててるのはグルドンくらいだと思っていたのでマンモスうれピー。いや、マストドンうれピー。

 mstdn.guru、通称グルドン。米在住のドリキンがホストし、同じく米在住のユカさんと、日本からぼくが参加するテック系ポッドキャスト番組。今日の放送中にユーザー数は1284人になった(リスナーに限定するために番組放送中にしか登録をオープンにしていない)。

 グルドンの特徴は、ライブ放送中のリスナーとのやりとりをインスタンスでやっていることだ。Twitterのハッシュタグを使うところも多い(ぼくらもやっていた)が、ハッシュタグをいちいちつける手間は意外に大きく、他の無関係のフォロワーのことを考えるとあまり細かい発言はできなかったりする。

 その制限がなくなったインスタンス内では当然発言数は多くなり、サーバ負荷対策も大変なのだが、ローカルタイムラインは常時活発で、コミュニティーベースを維持にするにはとても重要な役割を果たしている。今日も、ステッカーを作ったんだけどどこで売っていこうかね、というドリキンからの提案に、ここを使うといいよ、とか価格設定に至るまでリスナーからの提案が多数行われた。

 ポッドキャストの偉大な先達が少し前に始めていたことは知らなかったが、ぼくらもわりといい線を行ってるんじゃないだろうかと思った。

 えふしんさんが最新ブログで説明しているインスタンス図に乗っただけのことはあるなあ。

 あ、こういうのを図に乗るっていうんだね。まあ、無理して広げるようなことはせず、コミュニティーを大事にしていこうと思う。

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