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LINEで出前を頼める「LINEデリマ」開始 将来は「まとめ配達」にも対応予定

» 2017年07月26日 19時25分 公開
[井上翔ITmedia]

 LINEは7月26日、オンラインデリバリーサービス「LINEデリマ」の提供を開始した。宅配デリバリーサイト「出前館」と連携し、LINEアプリから約1万4000店舗のフードメニューを注文できる。将来は、日用雑貨や生鮮食品、医薬品などの宅配にも対応することを視野に入れている。

LINEデリマ

LINEデリマの概要

 LINEデリマはメッセンジャーアプリ「LINE」のほか、スマホやPC(後日対応予定)のWebブラウザからアクセスして、LINEアカウントと連携することで利用できる。アプリでは位置情報にもとづく店舗検索のほか、公式アカウントをLINEの友だちとして登録すると、トーク画面での自動チャットを通じて店舗を探すこともできる。

アクセス LINEアプリの「その他」から「LINEデリマ」を選ぶと、Webブラウザが開く
公式アカウント LINEデリマの公式アカウントを友だち登録すると、チャット形式で店舗を検索できる

 LINEデリマを介して注文すると、店舗ごとに定められたレートで「LINEポイント」がたまる(「酒のカクヤス」の注文分を除く)。最低注文金額や支払い方法は店舗によって異なり、一部店舗ではLINEポイントを「1ポイント=1円」で使うこともできる。

店舗情報 とある弁当販売店の店舗情報。この店舗では支払い金額100円あたり5ポイントのLINEポイントがたまり、クレジットカードや「LINE Pay」で代金を支払うことができる

「LINE WOW」の再来?

LINEの出澤剛社長 LINEの出澤剛社長

 LINEデリマは、LINEアプリでさまざまなサービスを利用できるようにする「スマートポータル」戦略の一環として登場する。

 LINEのフードデリバリーサービスというと、2014年11月に開始し、約1年で終了した「LINE WOW」が過去にあった。出澤剛社長によると、LINE WOWは「可能性を見いだせた」が、自社単独で迅速に全国展開することは困難だと判断し、いったんサービスを終了したという。

迅速な展開を図るため「出前館」と提携

藤井英雄執行役員 LINEでO2O(Online to Offline)事業を担当する藤井英雄執行役員

 その後、LINEは2016年5月に出前館を運営する夢の街創造委員会(大阪市)と業務提携を結び、7月にはLINEデリマの前身となる「出前館 on LINE」が生まれた。出前館 on LINEを経由した注文では、通常の出前と比較して女性比率が有意に高かったという。夢の街創造委員会としても、新たな顧客層の開拓につながった。

出前館と出前館 on LINEの性別比率 「出前館」と「出前館 on LINE」の利用者の性別比率。LINE経由での注文は女性比率がより高い

 2016年10月には両社は資本提携を締結し、LINEを使ったオンラインデリバリーサービス構築を目指すことになった。その成果の1つが、LINEデリマということになる。

将来に向けた構想はすでに始まっている

夢の街創造委員会の中村利江社長 夢の街創造委員会の中村利江社長

 始まったばかりのLINEデリマだが、ユーザー属性や購入履歴のデータに基づく「お勧めの商品」をLINEトークとしてプッシュ通知する機能や、位置情報を使って住所が不明確な場所にも商品を届ける機能の実装を検討している。

 また、夢の街創造委員会が本格展開の準備を進めている「シェアリングデリバリー」(新聞配達店や中小の配送業者を活用して複数の店舗から商品を回収して配達するサービス)を活用することを念頭に、食べ物だけではなく日用雑貨や生鮮食品、医薬品などをまとめて届けるサービスも検討している。

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