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Google Home Miniに自分の声でコマンドライン命令してみた「スマスピ」おしゃべり広場(2/2 ページ)

» 2018年01月30日 11時53分 公開
[松尾公也ITmedia]
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自分の声でターミナルから命令

 そういえば筆者はオープンソースの音声合成システムであるOpen JTalkベースで声を作ってもらっていたのだった。

 Windows用のText-to-Speechアプリ「SHABERU」用であるが、MacにはOpen JTalkをコマンドラインでインストールすればターミナルから使うことができる。

 「tk.sh」というシェルスクリプトを走らせると、次に入力した日本語を自分の声で読み上げてくれる。多少声はゴワゴワしているが、Google Homeを騙せる程度には似ている。

 Google Matchで制限されている命令で試してみた。登録者の自宅と職場の住所を使用する命令は、一致しない声質では利用できない。

 sayコマンドで試してみよう。

ターミナル:say オーケーグーグル、職場から自宅までの行き方を教えて

Google Home Mini:そちらについては対応していません。

 では、Open JTalkの自分の合成音声ではどうか。

ターミナル:./tk.sh[改行] オーケーグーグル、職場から自宅までの行き方を教えて

Google Home Mini:職場から自宅まで公共交通機関で行く場合、今から徒歩9分の四ツ谷駅から9時49分に出る中央線に乗るのが最適ルートです。

photo Google Homeアプリのマイアクティビティ履歴によると、同じ命令として認識しているが、回答が違うのがわかる

 Googleカレンダーと連動した命令にも答えてくれる。「土曜日の予定は?」とsayコマンドで聞いても「そちらについては対応していません」というつれない答えだが、自分の合成音声だと「土曜日の予定は1件あります。13時からのbackspaceライブです」とちゃんと回答してくれる。

 これで声が枯れても大丈夫。

 ただ、1つ懸念がある。

 ぼくの合成音声は公開されていてダウンロードして使えるので悪用される危険性もあるのだ。

 「そんなのはあんたくらいだ。自分の声を合成音声にしていない大多数の人は大丈夫なはず」という意見もあるだろうが、そうとも言い切れない。

 普段の会話で「Google」「OK」「ねぇ」という言葉さえ引き出して録音すれば、それを組み合わせてウェイクワードを作成し、その後に合成音声でも自分の声でも命令して情報を引き出すことは可能。Googleアシスタントが声質を認識するのはウェイクワードだけで、その後の命令は別のものでもかまわないのだ。

 コマンドラインからスマートスピーカーを操作するという話からは少しそれてしまった。

 次はAlexaで試してみようかな。

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