ポイントは、その端末を使っている間に通信事業者を変更する可能性があるかどうかという点です。例えば、あなたがPCやタブレット、スマートフォンを使い続ける間に通信事業者を変える予定がない(SIMカードを差し替える機会がない)場合は、SIMフリー端末を選ぶメリットは少ないでしょう。
また、SIMロック機であっても、同じ系列の通信事業者と格安SIM同士であれば、SIMロックを解除せずに利用できます。ドコモの発売した端末で、ドコモ網を使っている格安SIMのSIMカードがそのまま利用できるのです。これら範囲内での乗り換えであれば大きな問題はないでしょう。
2つ目のポイントは、自身が利用する端末が通信事業者の使っている周波数帯(バンド)に対応しているかという点です。
前出の通り、SIMフリー機の中には主要な周波数帯(バンド)に限定することでコストや開発難易度をさげるという事もありますので、対応バンドをよく確認しましょう。
開発段階で、通信事業者のネットワークで適切に動作するか検証する「相互接続試験」を実施した端末であれば、推奨する通信事業者が明記されているはずです。チューニングにはソフトウェア(ファームウェア)の改良だけでなく、アンテナなどハードウェアのチューニングまで及ぶこともあり、期待されるパフォーマンスが発揮できる可能性も高まるでしょう。
LTE搭載のノートPCやタブレットが増えていますが、「SIMロックフリー」という観点だけでなく、自身の利用する環境に適しているかをチェックすることで、より良い体験が得られるはずです。
著者:白木智幸(しろき・ともゆき)
日本HP PC&タブレットエバンジェリスト。パーソナルシステムズ事業本部に所属し、法人向けタブレット製品のプロダクトマネージャ(製品企画)とビジネスプラン(販売計画)を担当。PCやタブレットの楽しさや素晴らしさを広くお伝えすることを通じ、グローバル化の進む現代でよりよい働き方を実現するためのエッセンスを提供することがテーマ
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR