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ネットショップ作成「BASE」の決算 香取慎吾さんのテレビCMなど“ガンガン攻める”「NOKIZAL」決算ピックアップ(2/2 ページ)

» 2018年04月18日 11時12分 公開
[NOKIZALITmedia]
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サービスとしては成長中だが、ビジネス的にはまだまだ?

 当然、同じネットショップ作成でも、割と“がっつりお店”のイメージがあるGMOメイクショップと、“誰でも無料で手軽に”を売りにするBASEとでは方向性の違いはありますし、BASEはショッピングアプリや決済サービスも展開しているので、必ずしもイコールで比較はできませんが、参考値にはできると思います。

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 そこで、官報に掲載されたGMOメイクショップの16年12月期決算を見てみると、売上は分かりませんが、純利益は2億5400万円となっており、ちょうど先ほどの利益くらいです。また、同社の16年流通総額は1441億円で、「5年連続ネットショップASP業界1位」としています。ということは、流通総額的にこの数字が参考値となりそうです。

 そして、BASEの流通総額を考えると、BASEのネットショップ売上は基本的には決済手数料3%とサービス利用料3%を合わせた6%程度となっており、単純に今回の売上高12億円を割り戻すと200億円ということになります。ただ、BASEの場合はネットショップ以外の売上もあるため、それよりは少し下がって、150億円あたりではないかと思われます。ちなみに、GMOメイクショップの5期目で見ても流通総額は650億円くらいだったようなので、単純比較はできないものの、調達の規模からすると、少し物足りない数字といえるかもしれません。

 あとは、分社化もした決済事業の「PAY ID」「PAY.JP」をどこまで伸ばせるかですが、こちらはこちらで、対象市場としては魅力的ではあるものの、モバイル決済はじめ、その分レッドオーシャン化も激しそうであり、そう簡単ではなさそうです。BASEが両事業、あるいは新たな事業で、さらに成長スピードを高めていけるのか、注目です。

BASEの過去業績、他の企業情報は「NOKIZAL」で確認できます

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《著者紹介》

平野健児。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し「NOKIZAL」を運営中。

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