スマートフォンもゲーミングPCも不要なスタンドアロンのVR HMD(Virtual Reality Head Mounted Display)Oculus Go。使ってみた連載の第2回目は「電車の中、Oculus Goで映画やドラマを見る」ことの課題を考えてみた。
Oculus Go購入以来、会社に行くときには必ず電車の中で使うようにしている。2回目以降はもはや日常。新しいことにもチャレンジしたくなる。そこで、没入感を向上させることにした。外部環境から遮断するための課題は2つある。1つは音。Oculus Goのイヤフォンジャックに接続するイヤフォンを低価格なものからBose QC-20iにスイッチした。
最初からQC-20iを耳に装着して、カバンに入っているOculus Goを取り出してかぶる。ここまでわずか数秒。ポケットからiPhoneを取り出すのとさほど変わらない。ノイズキャンセリングボタンをオンにするとスッと外界の音がシャットダウンされる。駅や車内のアナウンス、話し声以外の騒音が綺麗に遮断される。ボリュームを最大にしなくても車内で音楽やコンテンツに没頭できるのだ。
もう1点、没入感を高める残されたポイントがある。Oculus Goの鼻の部分が数センチ四方空いているのだ。対策としては、ここにすきまテープを貼ると塞ぐことができるのだ。Oculus Riftはすきまテープを活用していたが、Oculus Goは鼻の部分だけで済む。
だが、今は使わずにいる。鼻の下のスペースから外界を見たり、iPhone、Apple Watchの表示を確認することで、仮に遮断による危険性があったとしても軽減できるからだ。この社会の窓は「保険」として現在は開けたままにしている。
この連載の第1回は反響が大きく、「自分もやっている」「やりたい」といったポジティブな意見から「犯罪の標的になりそう」「身の危険を感じないのか」「何をされてもわからない」「座りたい人が目の前に来ていたらどうするんだ」という批判的なコメントまであった。
異変を感じたらHMDを脱げばいい。ちょっと持ち上げるだけでもいい。装着するのも簡単だけど、外すのも一瞬。座席で寝てて、周囲が気になって目を覚ますというのとさほど変わらない。とは思うのだが、常に自分の手元、足元が見えている安心感は大きい。
そんなわけで、座った状態だけではなく、吊り革につかまった体勢でのOculus Go装着も試してみた。立った状態だと鼻のすきまから前の人をのぞけるので、何かあっても対応はできる。
ちなみにOculus Goを装着したとき目の前に座っていた人は泥酔して眠っていた様子だった。
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