メールで受け取ったファイルや、メモとして残したい情報、そしてスマートフォンやデジタルカメラで撮影した写真など、私たちは日々電子データを作り出しています。ところでこのデータ群、皆さんはどう管理していますか。
私たちが作り出すデータは、基本的には自分以外の誰も持っていないものです。自分がしっかり管理しないと、あっという間に消えてしまいます。例えば、スマートフォンの機種変更を行うタイミングもそうでしょう。
もしくは、スマートフォンを紛失してしまったことで、思い出とも呼べる大事なデータがきれいさっぱり消失し、くやしい思いをした方も多いのではないでしょうか。中には「別になくなってもいい」と考える方もいるでしょう。しかし、そのデータは10年後、20年後に振り返りたかった思い出になるかもしれません。
そこで、今回は個人的にどのような考え方でデータを守っているかを紹介し、皆さんにもぜひ、皆さんしか持っていないデータを大事に保管してほしいと思います。
まずはPCにおけるデータ保管方法です。私の場合、毎月1つのフォルダを作り、そこに全てのファイルを入れるだけ。月頭にフォルダを替え、以降、一切触らないというルールを作っています。
この利点は、とにかく簡単であること。届いたメールの添付ファイルやメモ、画像など、基本的に全てを1カ所に入れます。後から必要になった場合も、大体どの時期に起きた話かを思い出すことで、3つくらいフォルダを探せば目当てのものが見つかるはずです。種類や要素で分類するのではなく、あくまで「期間」を区切りにすることをお勧めします。
期間を区切りにすることで、後から修正・変更することもありません。なので、このフォルダに入ったデータ群は“凍結”することも可能です。以前は月ごとにCD-R/DVD-Rといった、書き換え不可能なメディアに保存し、バックアップしていました。
このようにデータをまず「整理」することで、優秀な皆さんの記憶をインデックスとして活用し、昔のファイルもすぐに見つかる上、なかなか実践しにくいバックアップ作業も簡易化できます。これ、お勧めです。
なお、中には1カ月間以上、更新し続けるようなファイルもあると思います。その場合、どこのフォルダに入れればいいか迷うかもしれません。私の場合、そのようなファイルこそ「クラウド」で処理します。
GoogleドキュメントやMicrosoftの「Office 365」のような、Webブラウザで管理できていつでも処理可能な場所に置いておけば、なくなることもありません。その作業が終わったら、終わった月のフォルダに放り込んでいます。
この分類方法を使うことのさらなる利点は、「クラウド」との親和性が高いこと。例えば最新の3カ月分は、DropboxやGoogleドライブ、OneDriveなどのクラウドストレージに置き、4カ月前のフォルダは外付けHDDに保管する、というルールを作れば、かなり簡単に、厳重なデータ保存が実現できます。
3カ月程度の容量ならば、おそらく無料枠でも十分活用可能でしょう。万が一PCを紛失した場合や、PCを買い換えたときも、クラウドストレージにデータの原本が置いてありますので、面倒なデータ移行を考える必要がありません。
まとめますと、こんな感じです。
なお、外付けHDDの個人的なお勧めは、「いま購入可能な最大容量のポータブルHDD」です。USBケーブルでPCにつなぐだけで、電源コンセントを付ける必要もなく、何よりコンパクトです。
毎月1回のバックアップ作業も、面倒といえば面倒。ケーブル1本でつながりますので、面倒なことを少しでも排除できます。最近はとても安くなりましたしね。ランサムウェア被害のリスクを減らすため、バックアップやコピーが終わったら必ずPCから切り離し、“オフライン”にして大事に保管してください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR