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「ホームから人が転落」駅のカメラで検知、駅員に通知 東急で運用開始、パナの技術活用

» 2018年08月09日 09時38分 公開
[ITmedia]

 東京急行電鉄(東急電鉄)は8月8日、駅のホームから線路に転落する人物などを、駅構内のカメラで自動で検知し、係員に通知するシステムを、同日から田園都市線鷺沼駅上りホームで運用し始めた。既設の駅構内カメラの映像を、パナソニックが提供する画像解析技術を使ってリアルタイムに解析する仕組み。毎日午後9時から終電まで運用する。

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 カメラで撮影した画像から人物を検出。あらかじめ設定しておいた、転落可能性があるエリアにその人物が侵入すると自動的で検知し、駅務室など遠隔地にある専用の監視端末に映像を表示するとともに、パトライトからアラームを鳴らして係員に知らせる。

 従来の転落報知器と異なり、何を検知して発報したかを画像で確認でき、事故の可能性があれば早期に対処できる。映像データ取得から解析、検知、通知の過程まで、外部からアクセスできない環境で実施。システムの運用・データ管理は東急が行い、パナソニックは画像解析技術の提供のみを担当する。

 昨年11月から鷺沼駅で実証実験を行い、さまざまな状況で落下物を適切に検知できたことから、正式運用を始めることにしたという。鷺沼駅での運用状況を踏まえ、今後について検討する。

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