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「TLS 1.3」正式リリース、Firefoxなど主要ブラウザが対応

» 2018年08月14日 10時00分 公開
[鈴木聖子ITmedia]
photo TLS 1.3へのFirefoxの対応状況をMozillaが説明した

 米Mozilla Foundationは8月13日、インターネット通信暗号化規格の最新バージョンとなる「TLS 1.3」が正式リリースされたことを受け、Webブラウザ「Firefox」での対応状況を説明した。

 TLS(Transport Layer Security)は、インターネットを介したクライアントとサーバ間の通信の傍受や改ざんを防ぐためのHTTPS接続に使われているプロトコルで、標準化団体のIETF(Internet Engineering Task Force)が8月10日、バージョン1.3の正式版リリースを発表していた。

 Mozillaによると、TLS 1.3では1.2に比べてセキュリティとスピードが大幅に向上したという。ハンドシェイクと呼ばれる通信確立手順の大部分を暗号化することによって、プライバシーの向上を図ったほか、時代遅れとなり、さまざまな攻撃を招く原因となった多数の暗号化技術を排除。学術機関などと連携し、徹底した検証や分析も行われたとしている。

 FirefoxやGoogle ChromeなどのWebブラウザは、既にTLS 1.3のドラフト版に対応しており、Mozillaは2018年10月にリリースされる「Firefox 63」で、今回公開された正式版に対応予定。CloudflareやGoogle、Facebookもサーバへの導入を開始しており、Facebookではトラフィックの50%以上でTLS 1.3が使われているという。

 「TLS 1.3は他のブラウザやサーバ、そしてツールキットにも導入される見通しで、インターネットのセキュリティはさらに向上する」とMozillaは予想している。

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