北海道電力は9月11日、平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震により被害を受けた苫東厚真発電所の点検結果と復旧の見通しを公表した。ボイラー管2本の破損などを確認した1号機は9月末以降、ボイラー管11本が損傷した2号機は10月中旬以降に復旧する見通しだが、タービンから出火した4号機については冷却が終わらず点検できていない。完全復旧は11月以降になるという。
北海道では、9月6日午前3時7分に発生した最大震度7の地震により、道内の火力発電所が緊急停止。電気の需給バランスが崩れたことで道内全域で停電が発生し、一時約295万戸が影響を受けた。その後、各地の火力発電所や水力発電所の運転を再開した他、他の電力会社からの受電や自家発電設備を持つ企業や団体の協力も得て電力供給量を積み増し、9月8日までに約350万キロワットを確保。停電戸数は8日午前6時時点で約4000戸、9月11日午後6時現在は約230戸と急速に復旧している。
しかし例年9月の最大需要は約380万キロワットと、いまだ10%程度不足しているため、北海道電力では電力需要が増す午前8時30分から午後8時30分までの12時間をコア時間帯として2割の節電を呼びかけている。「供給力の確保、積み増しに最大限努めていくが、苫東厚真発電所の復旧に時間を要する状況を考えると節電は不可欠」(北海道電力)
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