ITりてらしぃのすゝめ
なぜ“情報漏えい”は繰り返されるのか 宅ふぁいる便、Peing事件が教えてくれたこと(1/3 ページ)
2019年1月、立て続けに気になる事件が発生しました。まずは1月26日に明らかになった、オージス総研が運営する大容量ファイル送信サービスの老舗「宅ふぁいる便」の情報漏えい事件。不正アクセスを受け、約480万件の顧客情報が流出しました。
この中にはクレジットカード番号などお金に通じる情報は含まれていないものの、05年以降全期間における氏名、メールアドレス、そして暗号化されていない“生”のパスワードが漏えいしています。
この原稿を執筆している段階では不正アクセスの手法などは明らかになっておらず、登録されたファイルそのものが漏えいしたかどうかも発表されていません。ID、パスワードが漏えいしたことで、他のサービスにおいて「パスワードリスト攻撃」が行われたり、それらの情報を使ったフィッシング詐欺が起こることなどが想定できます。この被害に遭われた方は、しばらくの間はこれらの攻撃に身構える必要があります。
連載:ITりてらしぃのすゝめ
「身近な話題を例にITリテラシーを高めていこう」がコンセプト。さらっと読めて人に話せる、すぐに身につく。分かりやすさ重視で解説。小ネタも扱います。
(編集:ITmedia村上)
そして1月28日夜、ジラフが運営する匿名質問サービス「Peing -質問箱-」(ペイング)にて、本来見えてはならないTwitterのトークン情報が露出していたことが明らかになりました。
PeingはTwitterで匿名の質問者からの投稿に回答できる仕組みで、ライトなTwitterユーザーに支持されていました。ところが、Peingを利用しているTwitterユーザーのトークンやメールアドレスなどが、ブラウザの開発者ツールを用いるだけで誰でも閲覧できる状態に。Twitterのトークンが第三者に知れ渡ると、それを使うことでタイムラインの閲覧(公開、非公開を問わず)や投稿が可能になってしまいます。
この脆弱性(ぜいじゃくせい)に対応するため、Peingは即座にメンテナンスに入りました。この脆弱性はもっと前から指摘されていたという声も上がっていましたが、運営側は公式アカウントが乗っ取り被害に遭ったことでことの重大さに気付いたようです。
これらの事件は異なる問題に見えますが、個人的には共通する大きな問題が根底にあるように思えます。そしてその問題の根本的な解決は難しく、ユーザーができる自衛策が少ないのが悩ましいところ。でも、これらの事件をきっかけにして、被害を最小限にする努力を今から始める必要があるように思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ITりてらしぃのすゝめ
「身近な話題を例にITリテラシーを高めていこう」がコンセプト。さらっと読めて人に話せる、すぐに身につく。分かりやすさ重視で解説。小ネタも扱います。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
2
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
3
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
4
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
5
「楽天ドライブ」に不正アクセス 保存したデータなど1.5万アカウント分が取得・閲覧のおそれ
-
6
たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す
-
7
Xの「いいね」長押しで1ドル送金 マスク氏が“投げ銭”機能を予告
-
8
「能動的サイバー防御」きょう開始 警察・自衛隊などが攻撃元サーバを無害化 高市首相も狙いを説明
-
9
野村総研、サイバー攻撃時の「能動的なシステム停止」を支援する新サービス
-
10
B級感がたまらない? 映画「ストリートファイター」の魅力と原作ゲームの歴史、ゲーマーマンガ家が熱弁
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR