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「ラブライブ!」乗っ取りを“教訓”に ドメイン名の価値に見合った管理方法(3/4 ページ)

» 2019年04月11日 07時00分 公開
[高橋睦美ITmedia]

 また、企業や組織の名称が変更されたり、キャンペーンなどが終了して最初の登録者が使わなくなったドメイン名も、空いたとたんに狙われがちです。最近では、旧山梨医科大のWebサイトがアダルトサイトになっていたケースが報じられています。本来教育機関が登録すべき「ac.jp」という属性型ドメイン名でこうした申請が通ってしまったこともまた、これまでのドメイン登録ルールや運用の在り方を見直すべき時期に来ていることの証左ではないでしょうか。

 どうしてこんなルールが生まれたのでしょう。あくまで推測ですが、新しいサービス・製品を発売したり、何らかのキャンペーンを展開したりする際に、マーケティング目的で新規にドメイン名を取得するケースは少なくありません。一日も早くマーケティングを展開したいのだから、なるべく承認の手間は少ない方が喜ばれる――そんな思惑があったのかもしれません。

 けれど、今や時代は変わりました。インターネットというものが生活にもビジネスにも欠かせないインフラとなったからこそ、「紛らわしい」ドメイン名が増えています。そんな中で、後のことも考えずどんどん新規ドメイン名を登録するのが果たしていいことなのかどうか。一時的な展開だからこそ、使い捨てではなく、終了後も含めたライフサイクル全体を考えなくてはなりません。キャンペーン終了後に放置されたドメイン名にアクセスしてくるユーザーを危険にさらすリスクを見据え、サブドメインなどを利用することも検討すべきでしょう。

さまざまな手口で可能なドメイン名ハイジャック

 今回はドメイン移管に関するルールがハックされた形ですが、ドメイン名ハイジャックの手口としては技術的な手法、具体的には脆弱性を突いたり、サイバー攻撃によるものが報告されています。

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