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乱立する「○○ペイ」 今さら聞けないスマホ決済の疑問(2/3 ページ)

» 2019年08月15日 07時00分 公開
[綿谷禎子ITmedia]

QRコード決済サービスの種類は?

 この1〜2年で急速に増え、いまやQRコード決済サービスの数は20以上になりました。NTTドコモの「d払い」、KDDIの「au PAY」、ソフトバンク系列の「PayPay」、楽天の「楽天ペイ」や、いち早くサービスを開始した「Origami Pay」、LINEの「LINE Pay」、メルカリの「メルペイ」などがあります。

 5月にはゆうちょ銀行の「ゆうちょPay」、7月にはファミリーマートの「ファミペイ」も始まり、銀行やコンビニにも独自のサービスが広がっています。

 ファミペイと同時期にセブン&アイ・ホールディングスの「7pay」も始まりましたが、サービス開始2日目には不正アクセスが発覚。9月30日でサービスは終了する予定です。このようなニュースを聞いて、「やっぱりスマホ決済なんて怖くて使えない」と考えた人も多いでしょう。

 サービス提供会社に不備がある場合は、被害金額を補償してもらえるケースがほとんどですが、そもそも不正利用されていることに気付かない人もいます。セブン&アイのような大手企業のサービスなら安心だと思っていた人もいるでしょうが、犯罪の手口は巧妙化しており、その認識も変わりつつあります。

 クレジットカード決済と同様に、スマホ決済でも支払い履歴を確認できます。「怖いから使わない」のではなく、身に覚えがない支払いがないかどうか、自らチェックするのが重要です。

利用するメリットは?

 そもそもスマホ決済を利用するメリットは何でしょうか。真っ先に思いつくのは、財布を持たなくてもスマホだけで支払いができることでしょう。お釣りなどのやりとりもなく、財布から小銭をじゃらじゃら出す必要もありません。

 しかも今は○○ペイの乱立により、各社がお得なキャンペーンを頻繁に行っています。その口火を切ったのがPayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」。テレビCMを流していたこともあり、家電量販店に多くの人が殺到し、大きな話題になりました。

PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」で家電量販店が大いに盛り上がった

 日本は少子高齢化で今後ますます労働人口が減少していくので、店舗の無人化や効率化のためにも、スマホ決済の普及は重要です。

 しかし、財布から現金がなくなっていくのに比べて、スマホ決済は支払った感覚が希薄になりがち。無駄遣いが心配な人は、毎月のチャージ額をあらかじめ決めておいたり、こまめに利用履歴を確認したりしましょう。

スマホを落としたら、どうする?

 スマホ決済に不安を抱く人の多くが、「スマホを落としたら、どうすればいいんだろう」という疑問を持っています。

 紛失したスマホが見つかりそうにない場合は、契約しているキャリア事業者に連絡してスマホの画面を遠隔でロックしてもらいましょう。iPhoneの場合は、iCloudの「iPhoneを探す」→「紛失モード」からロックできます。スマホ決済は基本的にスマホの電源が入っていないと使えないので、ロックすれば不正利用の心配もなくなります。

 最近のスマホは指紋や顔など生体認証機能が付いているものが増えてきたので、パスコードに加えて生体認証も設定しておくとさらに安心です。

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