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園児のお昼寝をセンサーで見守り、体調の変化をAIでチェック 埼玉の保育園で実験

» 2019年08月21日 16時18分 公開
[ITmedia]

 埼玉県は8月21日、AIやIoTの技術を活用した保育サービスを手掛けるベンチャーのユニファと連携し、県内の保育士の業務を効率化する実証実験を行うと発表した。実験ではユニファが開発した、園児の睡眠を自動で見守るサービスなどを、川口市と戸田市の保育園10カ所に無償提供。2019年9月〜20年2月にかけて使用し、効果を検証する。

 保育の現場では、保育士が園児のお昼寝を目視で見守ったり、記録や日誌を手書きしたりといった作業が多く、保育士の負担になっているという。これらをテクノロジーで効率化することで、保育の質の向上と、保育士の負担軽減を目指す。

photo 保育士の仕事は、負担のかかる事務作業が多いという

 実験で使用するサービスは、(1)センサーを活用して睡眠中の園児の体勢をモニタリングする「ルクミー午睡チェック」、(2)体温の変化をアプリで記録する「ルクミー体温計」、(3)取得した情報を分析し、体調の異変を早期に検知する「見守りAI」、(4)写真を自動撮影するなどし、日誌を効率よく作成する「スマート日誌」――など。保育園の状況に応じて、これらの全てまたは一部を導入するという。

photo 「ルクミー午睡チェック」の特徴

 保育の質を高めることで、企業側には新たなビジネスチャンスの創出、行政側にはサービスの質の向上などのメリットがあるとしている。埼玉県は「保育士の業務をIoT、AIなどで効率化し、保育士が子どもと向き合う時間に集中できる環境を整える」としている。

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