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アルバイトの接客、VRで研修 松屋が導入 声の大きさや目線判定、クリアすると先に進める“ゲーム感覚”

» 2019年09月25日 12時01分 公開
[ITmedia]

 牛丼チェーン「松屋」などを展開する松屋フーズは、VRを活用した新人アルバイト向け接客トレーニングのソリューションを、松屋を含む全国1170店舗で導入する。トレイを運ぶ動作や「いらっしゃいませ」などの声掛けの大きさ、目線などを判定し、基準に達していれば次に進めるゲーム感覚のシステムで、トレーニングの質の向上や均質化を図る。

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 仮想空間にリアルな店舗を再現。実際の接客をVRで体験することで、正しい動き・感覚を体得できるという。

 水を入れる、トレイを運ぶといった動作、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」などの声掛けの大きさや速度、目線などについて、基準に達しているかを確認し、クリアできなければ前に進めない自動判定機能を搭載。ゲーム感覚で取り組んでいるうちに自然と適切な接客ができるようになるという。

 ナレーションやナビゲーションもあり、日本語のほかベトナム語、中国語にも対応しているため、外国人スタッフへのトレーニングも効果が期待できるとしている。

 ヘッドマウントディスプレイを装着するだけで、店舗の事務所など狭いスペースでも座ったままトレーニングを行え、店舗の状況や、研修する人・受ける人の特性に左右されず、均質なトレーニングができるとしている。

 同社のVRプロジェクト「MaVROS」(Matsuya VR Operation System:マブロス)の第1弾。従来、新人アルバイトの研修は、マニュアルなどによる知識教育と、店舗で行なうOJTの2本立てだった。知識教育について同社は、eラーニングや電子テキストなどで対応しており、次のステップとして、VRによる接客トレーニングを開発した。今後、調理やクレーム対応、社員研修など、さまざまな用途へのVR活用を検討していく。

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