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電車内で筋トレするアプリ、周囲の目は気にならない? 記者が体験(1/2 ページ)

» 2019年12月23日 07時00分 公開
[安田晴香ITmedia]

 JR東日本が、山手線の車内でトレーニングができるiOSアプリ「‘TRAIN’ing」(トレイニング)を公開し、「シュールだ」「混雑でできないのでは?」とネットで”ツッコミ”を受けている。つり革につかまったまま肩を上げて肩回りを鍛える、手すりをつかんだままスクワットをする――など、そのメニューは独特だ。本当に山手線の車内で筋トレができるのか。できたとしても、恥ずかしくないのか。運動不足に悩む記者が試してみた。

photo 山手線専用トレーニングアプリ「‘TRAIN’ing」。本当に車内で筋トレできるのか

 30代の記者は社会人になってからの運動不足がたたり、スポーツジムで「筋肉量が無さすぎる」と言われたことがある。以来、週1〜2回ジムへゆるく通っているが、ハードなトレーニングはしていない。

 12月某日、渋谷から神田までの約30分区間でトレーニングをしてみることに。駅のホームでアプリを起動し、音声ガイドを聴くためのイヤフォンを装着。これで準備万端だ。

山手線の車内で筋トレをしてみる

 アプリは筋トレだけでなく精神状態を整えるメニューも用意している。まずはトレーニングの種類を選択する所から。「鍛える」か「整える」かを選んだ上で、「フィジカル」(肉体面)か「メンタル」(精神面)かを選ぶ。記者はがっつり筋トレをしたかったので、「鍛える」と「フィジカル」を選んだ。

 ‘TRAIN’ingの対象車両はE235系のみのため、電車の到着を待つ。程なくして電車が来たが、座席は埋まっており、立っている乗客もまばらにいる。

 乗車後は、トレーニングを行う場所を選択する。手すり・つり革・座席の3種類から、つり革を選んだ。「新体操の技のようなメニューが出てきたらどうしよう」と不安がよぎりつつ、発車とほぼ同時に「あなたの‘TRAIN’ing Programを選択しました」と音声が流れ、トレーニングがスタートした。

photophoto トレーニングの種類と場所を選ぶ

 最初は、肩回りを鍛える「ストラップアップ」だ。両手でつり革をつかみ、両肩をすくめるように上下する。これなら動きが少ないので周囲に迷惑がかからず、周りの視線も気にならない。

photo 「ストラップアップ」のイメージ
photo アプリでは意識する体の部位が赤く表示される。音声ガイドから体の動かし方を説明され、「最後まで頑張りましょう」という励ましも

 五反田からは気分を変えて、空いている手すりへ移動。出てきたメニューは、膝をゆるめた状態から内側にかけて力を入れる「ポールクローズスクワット」。普段意識することのない部分へ意識を集中させる。

 当初の不安はどこへやら、どれも周囲に迷惑になることや、恥ずかさを感じることも無くできる。1駅ごとトレーニングをやりきるたびに、達成感も味わえる。「これなら楽勝」と余裕すら感じたところで、事件は起きた。

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