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電車内で筋トレするアプリ、周囲の目は気にならない? 記者が体験(2/2 ページ)

» 2019年12月23日 07時00分 公開
[安田晴香ITmedia]
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突如現れる“難易度高め”なトレーニング

 「ポールフラミンゴスクワット」――ん? スクワット? 突如、電車内で“難易度高め”なトレーニングが現れた。左右どちらかに重心をかけ、お尻から太ももに意識を向けながら、お尻を斜め後方に突き出してかがむトレーニングだ。

photo 「ポールフラミンゴスクワット」

 無理だ。ここは電車だ、恥ずかしすぎる。周囲に人がいると物理的にも難しい。ここで限界を感じ、17分間のトレーニングを終えた。後から知ったことだが、どうやらメニューの変更は2回までできるらしい。

 とはいえ、恥ずかしさを理由に最後までやりきれなかったのはふがいない。「座席なら動かないでいけるかも」と思い直し、後日リベンジすることにした。

 仕切り直し、別日に友人と一緒に乗車した。空席があったため、無事に座れた。今日は1人ではないし、最後まで頑張ろうと自分を鼓舞する。

 発車と同時に「シートパームプレス」なるメニューが登場。胸の前で両手を合わせて押し合うトレーニングだ。座席ではお尻でなく手を動かすのか。いきなりハードルが高めだが、向かいや隣の乗客は熱心にスマートフォンを見ている。意を決して、合掌のポーズをとった。向かいの男性からの視線を時折感じたが、見て見ぬ振りをする。

photo 「シートパームプレス」

 すると驚くことに、徐々に恥ずかしさが無くなってきた。周囲は見飽きるのか、祈る人に見えるのか、“変な人”に巻き込まれたくないのか真意は不明だが、興味を示さなくなってくる。これは最後までいけるかもしれない。

 だが、すぐに試練がやってきた。両手で鞄を持ち、「前倣え」の状態で腕を上下する「シートショルダークレーン」が登場したのだ。向かいの男性が明らかにギョッとした表情で顔を上げた。しばらく凝視され、明らかにチラチラと見ている。恥ずかしさMAXだが、肩と腕に確かに効き目を感じるトレーニングだ。

photo 「シートショルダークレーン」

 その後は、両足を内側に押し合ったり、お腹に力を入れるメニューを難なくやり遂げ、2回目のチャレンジは終了した。

おすすめは「整える」、「メンタル」のメニュー

 ここまで読むと実践にはハードルが高いように思うかもしれないが、お気に入りのメニューも見つかった。「整える」と「メンタル」のトレーニングだ。

 例えば、「フィジカル」を「整える」では、ツボをマッサージするメニューが登場する。記者の場合は、親指と人差し指の付け根のくぼみ「合谷」(ごうこく)と、内くるぶしと外くるぶしの中間あたりの「解谿」(かいけい)を押すメニューが出てきた。ごりごりと刺激し、隙間時間にセルフマッサージができるのは有り難い。

photo 「シートマッサージ合谷」
photo 「シートマッサージ解谿」

 「メンタル」を「整える」では、目を閉じて瞑想を行う。「スターリースカイ」という、満天の星空を想像しながら深呼吸を繰り返すメニューを行った。ゆっくりとしたテンポのBGMも相まって、呼吸が徐々に深くなっていく。

photo 「スターリースカイ」

 「整える」「メンタル」は混雑や周囲の目をあまり気にせずできる。どちらも気分がすっきりし、編集長からダメ出しされてへこんだ日もすぐ立ち直れそうだ。疲れを感じたときにリフレッシュしたり、重要なプレゼン前に緊張をほぐしたりと、日々忙しいビジネスパーソンにもおすすめしたい。

 空いている車両の中や、周囲の目が気にならない場合などは、「フィジカル」「鍛える」もおすすめだ。だが、記者は友人と一緒だったためやり遂げたが、果たして1人でできるだろうかと疑問が残る。実際、友人からは「挙動不審に見えた」そうだ。まずは動きの少ないメニューから始めた方が、チャレンジしやすいかもしれない。

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