中国・武漢市発の新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の影響で、人が多く集まるイベントの自粛要請に続き、全国の小中学校や高校の臨時休校まで取り沙汰されています。今のところ電車は平常通りに運行していますが、さらに感染が拡大した場合には運行本数が減るかもしれません。
ここでは鉄道に関するちょっとした豆知識をお伝えすることで、何となく知識が増えたなとか、みんなが知らないことが自慢できたりとか、まあそんなことを目指してお届けしていく、テツの与太話です(作倉瑞歩)
現在、鉄道各社は新型コロナウイルス対策として、以下のような内容を推奨しています。これらは、すでに一般的に言われている対策と同じ内容です。
一方で興味深い資料を見つけました。国土交通省が2014年にまとめた「公共交通機関における新型インフルエンザ等対策に関する調査研究」です。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)、2012年のMERS(中東呼吸器症候群)の後、次に新型インフルエンザなどの感染症が流行したときに公共交通機関がどう対応するべきかを検討、まとめたものです。
文書の想定は「致命率 0.5〜2%」です。新型コロナウイルスの中国での致命率が2.2〜2.3%であるため、この対策が現実味を帯びてきます。
文書の中には手洗いやマスクによるせきエチケットの推奨などに加え、駅や車内など特定の場所で感染が認められた場合は「駅施設や車両を消毒する」としています。ただ、同時に「人の手を介した接触感染をどの程度予防できるかについての効果は不明」とも書かれています。
新型インフルエンザなどが大流行した場合、鉄道事業に従事している人たちも勤務できなくなる可能性があります。そのとき鉄道事業者はどうするのでしょうか。
資料内のアンケートによると、「朝ラッシュ時の運行本数を通常時の2〜5割程度に抑える運行計画を検討している」というケースが多いようです。相互直通運転(他社乗り入れ)については、その事業者間での協議により決定するとしています。
では、ダイヤを通常のものから臨時ダイヤに変更する時期はどう判断するのでしょうか。
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