PC周辺機器メーカーのエレコムは4月1日、「Makuake」で2つのクラウドファンディングを始めた。1つめは巨大なイヤフォン型デスクトップスピーカー、2つめは「テトラポッド」(消波ブロック)をミニチュア化したポータブルスピーカー。「エイプリルフールのうそではない」としている。
イヤフォン型スピーカーは、2016年にエレコムが発売したハイレゾ対応イヤフォン「EHP-CH2010」を6倍のサイズで再現した。写真では分かりにくいが、「イヤフォンはかなりのインパクト。顔と同じくらいの大きさ」という。
密閉型の筐体に52mm径のフルレンジスピーカーと低音を増強するパッシブラジエーターを組み込んだ。アンプを内蔵し、スマートフォンや音楽プレイヤーを有線(3.5mmミニジャック)で接続すれば音が出る。電源はUSB-Type Cで供給するが、ACアダプターは別売だ。
「周囲の反対を押し切り、企画を進めた。開発担当者を拝み倒して無理を言い、他の商品開発で忙しい中、3年かけてやっと形にできた」(担当者)
クラウドファンディングは全ての購入が成立する「All in」型で、支援は1万3800円から(税込)。商品化は2020年8月の予定で、価格は1万9800円(税込)。
「TETRAPOD SPEAKER」は、テトラポッドをモチーフにしたバッテリー内蔵のBluetoothスピーカー。個人的にテトラポッドが好きな担当者が独断で始めた企画だった。
「テトラポッドの整然としたボディーライン、機能から導かれた曲線美、どこか愛らしさを感じさせる有機的な形状……この形の良さに共感してくれる人は多いハズ」。通常の業務以外の時間でコツコツと企画を詰め、3年掛けてプロジェクトの公開にたどり着いたという。
設計に際しては「テトラポッド」の商標を持つ不動テトラに協力を求めた。本物の3Dデータを提供してもらい、細部まで忠実に再現。表面にはレザープリント塗装を施し、表面に凹凸を付けてコンクリートのような質感とした。光の反射で色味が変わるという。
幅16cm、高さ14cmの筐体には、45mm径のフルレンジスピーカーと31mm径のツイーターを搭載。「高域に伸びのあるクリアなサウンド」を目指した。ツイーターの上にはリフレクターを設け、全方位に音を広げる。低域はパッシブラジエーターで増強した。内蔵バッテリーで約2時間の連続再生が可能。
Bluetoothのペリング時には「ざっぱぁ〜ん、ざざ〜」という海辺の音が鳴る。また付属の冊子にはスピーカーの開発秘話に加え、不動テトラの担当者にテトラポッドの歴史や魅力を聞いたインタビューを掲載した。
クラウドファンディングは全ての購入が成立する「All in」型で、支援は8900円から(税込)。商品化は2020年8月の予定で、価格は9900円(税込)。支援者には8月末までに製品を届けるという。
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