Innovative Tech
超音波ブレスレットで盗聴を妨害 シカゴ大など開発
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このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
米シカゴ大学とカリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究チームが2019年に発表した「Understanding the Effectiveness of Ultrasonic Microphone Jammer」は、超音波を用い、電子デバイスへの音声録音を妨害(ジャミング)するブレスレットだ。
昨今、さまざまな電子デバイス(スマートフォン、スマートウォッチなど)を使って、録音が容易になった。スマートスピーカーに関しては、常に人の音を取り込み記録するため、プライバシーやセキュリティが脅かされているとの懸念もある。
研究チームが開発したブレスレットは、そんな音声録音を妨害できるものだ。人に聞こえない超音波を放射し、近くのマイクを全て無効にする。
超音波は、手首に装着する円形の超音波トランスデューサーアレイが備わったスタンドアロン型ブレスレット(重さは91g)から複数の方向へ同時に放射する。
人に装着するタイプを採用したことで、装着者が動くたびに角度範囲が広がり、死角を少なくできる。マイク側が動いてもついていけば途切れないため、既存の技術よりカバーエリア(カバレッジ)を拡大できる。
録音デバイスが何かに隠れている場合の精度も検証。プラスチックや紙箱で覆われていると精度は低下したが、Tシャツで覆いかぶせても精度はほぼ低下しなかったという。
意図しない妨害への対処も必要だ。例えば、補聴器や個人の緊急対応機器を誤って無効化してしまう、自分が話す電話の会話を妨げてしまう――などが発生しないようにすることが今後の課題だ。
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