ソフトバンクロボティクスは6月1日、AIを搭載した清掃ロボット「Whiz」を使って、建物の床面から新型コロナウイルスを大幅に減らせることが、第三者機関によって実証されたと発表した。この結果を受け、Whizによる清掃と、薬剤による壁やドアノブなどの消毒を組み合わせた「除菌ソリューション」(β版)の提供を6月中旬以降に始める。医療機関などでの感染拡大リスクを低減する狙い。
Whizは「Pepper」に続く2機種目の同社製ロボット。一度清掃ルートを作成・記憶すると、以後は地図データを基に自律走行。人や障害物を避けながら床を清掃する。
同社は今回、Whizによる新型コロナウイルスの除去効果を調査するため、新型コロナウイルス感染症の軽症患者を受け入れている「ホテルシーサイド江戸川」(東京都江戸川区)に同ロボットを導入。第三者機関による評価を行った。
調査結果によると、Whizによる清掃前後で、床面の細菌・真菌の量は大幅に減少。新型コロナウイルスはPCR検査でわずかに検出されたものの、同じく大幅に減少することが実証された。また薬剤スプレーによる壁やドアノブなどの消毒を並行して行った場合には、PCR検査で新型コロナウイルスが検出されないレベルまで削減できたという。
同社は当初、除菌ソリューションを今秋以降に提供する予定だったが、この結果を受けて提供時期を大幅に早めたとしている。料金は8万円(税別)。清掃の前に2時間ほど、ソフトバンクロボティクスが自律走行のテストやセットアップを行うという。
第三者評価には江戸川保健所が協力し、認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会が実施した。調査日は4月25日と5月8日。
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