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「豚組しゃぶ庵」コロナ禍で閉店 “Twitter集客”で愛された店、13年の歴史に幕

» 2020年06月29日 16時15分 公開
[岡田有花ITmedia]

 飲食店予約サービス「トレタ」運営会社の社長で、とんかつ店「豚組」などの飲食店オーナーでもある中村仁さんが6月29日、東京・六本木のしゃぶしゃぶ店「豚組しゃぶ庵」を10月末に閉店すると発表した。

 2007年にオープンした店。当時、黎明期だったTwitterを集客に使って話題になり、Web関連のイベントが多数開かれるなどWeb業界人にも愛された店だったが、しゃぶしゃぶ店舗という業態が、今回のコロナ禍を乗り越えられないと判断した。

画像 中村さんのnoteより

 中村さんによると、営業自粛期間中にさまざまな可能性を検討したが、「目先の危機を乗り切れたとしても、長期的に考えて経営の安定は難しいという結論にたどり着いた」という。

 コロナ禍で人々は外食の回数を減らざるを得ず、久しぶりに外食する機会があったとしても、豚しゃぶ含む鍋は「自宅でもそれなりのクオリティで楽しめる料理の筆頭」であるため、選ばれる可能性が低いと判断した。

 また、自粛期間中に、顧客に豚しゃぶを届けたデリバリーサービスは、SNSで「驚くほどの反響」があったため、「僕たちの発想がいかに『店舗』にとらわれていたかに気付かされた」という。この気づきを基に、「新しい可能性を全力で追求する」としており、次の展開は改めて告知するとしている。

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