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インタビュー
» 2020年07月09日 07時00分 公開

プログラミング初心者も「“ぷよ”が動いた!」の感動を 着想から7年、ぷよぷよの教材が生まれた理由 (1/2)

コード入力すると“ぷよ”が動くぷよぷよのプログラミング教材が登場。教材を作った経緯や理由を開発者に聞いた。

[安田晴香,ITmedia]

 「コード入力でぷよぷよが動いて感動した!」「遊びながら学べるコンテンツで最強」――サービスの公開後、TwitterなどSNSで話題になった学習教材がある。対戦アクションパズルゲーム「ぷよぷよ」のソースコードを使った無料のプログラミング教材「ぷよぷよプログラミング」だ。

photo 実際の「ぷよぷよプログラミング」操作画面。初めて「ぷよ」が落ちたときは感動する

 入力画面でコードを入力すると「ぷよ」の移動や色、数の変化を指定でき、プログラミング初心者でもゲームプログラマーになったような体験ができる。なぜぷよぷよを使ったプログラミング教材が生まれたのか、セガの五十嵐勝さんと細山田水紀さん、プログラミング教材の開発を手掛け、ぷよぷよの教材を共同開発したアシアルの塚田亮一さんに聞いた。

着想から7年、きっかけは戦災孤児への寄付事業

 ぷよぷよプログラミングはOSの種類に関係なくWebブラウザから利用できる。アシアルのプログラミング学習ツール「Monaca Education」上でHTML5やJavaScriptで書かれたソースコードを書き写す作業(写経)を行い、ぷよぷよのプレイ画面を確認する。

photo 左からセガの五十嵐勝さん(eスポーツ推進室 副室長)、細山田水紀さん(「ぷよぷよ」シリーズ総合プロデューサー)

 五十嵐さんによると着想のきっかけは、2013年にセガグループの子会社Sports Interactive(英国・ロンドン)が行う慈善事業を知ったことだった。アフガニスタン紛争などの戦災孤児へゲームソフトを寄付する取り組みで、日本でも事業の延長上で何かできないかと思い始めたという。

 そんな思いとプログラミングが結びついたのが16年、ぷよぷよのブラウザゲーム制作に携わったタイミングだった。ちょうど学校のプログラミング教育について世の中で議論が盛り上がっており、プログラミングでゲームを作るサービスができるのではと思ったという。

 「子どもがプログラミングで本物のゲームを作れたら、プログラミングやゲームの楽しさを伝えられるのではと思いました」(五十嵐さん)

 扱う題材のヒントとなったのが、19年に茨城県で行われた国民体育大会(国体)だ。ぷよぷよが文化プログラムとして国体の種目となり、全国の代表が対戦する「eスポーツ選手権」が行われ、五十嵐さんも現地を訪れた。eスポーツ部の顧問をする教員たちから「ぷよぷよのゲームをそのまま部活動で使うのではなく、教材として使える形があるとうれしい」という声を聞き、ぷよぷよを使ったプログラミング教材の開発を始めたという。

 当時、五十嵐さんは事業側に携わっており、プログラミングに詳しいわけではなかった。実際にHTMLなどコードの勉強を進めたところ、コードの種類や設計などプログラミングの難しさに直面。しかし、悪戦苦闘しながらもプログラミングの可能性を感じたという。

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