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商品陳列ロボット、今夏にファミマとローソンが導入 人が2本のアームを遠隔操作

» 2020年07月21日 19時25分 公開
[谷井将人ITmedia]

 ロボット開発を手掛けるTelexistence(東京都港区)は7月21日、コンビニなどの小売店で商品陳列などを行える遠隔操作ロボット「Model-T」を開発したと発表した。今夏に都内のファミリーマートとローソンの一部店舗がModel-Tを導入し、実用性を確かめる。

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 Model-Tは、人間が離れた場所からVR機器を使って現地の様子を見ながら遠隔操作するロボット。胴体やアームに22自由度の関節を備え、作業負荷の大きいコンビニで商品の陳列業務を半自動化できる。

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 コンビニにあるさまざまな形の商品を一つのアームで持てるよう、二本の指で商品をつまむ「2指グリッパー」と、物体を吸い付けてつかむ「真空吸引」といった技術を採用。従来のロボットアームのように、つかむものによってロボットハンドを付け替える必要はないという。

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 操作する人間の動きを正確に再現する仕組みや、カメラで撮影した映像を操作する人間に最速100分の5秒の低遅延で映像を届ける通信性能なども備える。Telexistenceは「インターネットがあれば安全にどこからでも店舗スタッフがロボットを通じて就労可能」としている。

 ファミリーマートは今夏をめどに都内の店舗でModel-Tを実験的に導入。ローソンは9月にModel-Tが商品陳列を行うコンセプトの店舗「ローソン Model-T 東京ポートシティ竹芝店」をオープンする予定。

 Telexistenceは今後、国内外のスーパーマーケットなどにもModel-Tの導入を進めるとしている。

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