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» 2020年08月07日 11時02分 公開

Innovative Tech:ロボット犬がリアル犬の動きを物真似 Googleが強化学習システム開発

犬に限らず、多様な動物の動きを物真似し、破綻なく動作する。

[山下裕毅,ITmedia]

Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 Googleの研究開発部門であるGoogle Researchとカリフォルニア大学バークレー校による研究チームが開発した「Learning Agile Robotic Locomotion Skills by Imitating Animals」は、本物の動物の動きから四足歩行ロボットの制御システムを構築する強化学習フレームワークだ。高速歩行から回転、ジャンプ、サイドステップなど、実世界の動物が行う動作を四足歩行ロボットが習得する。

photo 本物の犬のモーションデータから学習した運動能力を発揮するロボット  (上)犬から記録したモーションキャプチャデータ (中央)基準となる動きをシミュレーションしたロボット (下)基準動作を模倣した実物のロボット。

 ロボットの制御システムは強化学習を用いることで効率的に構築できるが、そのまま実世界で動作させると危険だったり、実現不可能な行動を取ったりする。

 今回の手法は、強化学習で訓練した制御ポリシーをロボットに転送しても、安定して動作させられる強化学習フレームワークの実現を目指す。

 まず、歩行などの基本動作を行っている実際の犬の動画を収集。続いて、収集した動画のモーションデータを入力に用い、制御ポリシーを物理シミュレーションで訓練し、最後に効率化のための処理を施して四足歩行ロボットに転送する。

photo フレームワークの概要図

 このフレームワークを用いて構築した四足歩行ロボットは、犬を模倣した18自由度の動きを実行する。バランスを崩してこけたりせず、安定して俊敏に歩行している。異なった動きを組み合わせることで、空中ターンやサイドステップなどのダイナミックな動きも実行する。

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